こんなニュースに目がとまった。NHKの新会長に前アサヒビール相談役の福地茂雄氏が就任、職員たちを前に挨拶したのだが、その冒頭に記者らによる株のインサイダー取引問題に触れ「コンプライアンスという当たり前のことから始めなければならないところに、NHKの残念な現実がある」と述べたらしい。 その「残念な現実」という表現にいたく感心した。何とも深遠かつ繊細な言い回しではないか。「危機的」「絶望的」といったおどろおどろしさはないけれど、「憂慮すべき」とかいった、「まあ気にしてないわけでもないから、そのうち何とかしたいわな」みたいな軽い言い方とも違う。すぐにも抜本的対策を講じるべき状況ではあるという適度な切実さをにおわせつつも、その状況を生み出した張本人をむきつけに非難しているというニュアンスはあまり感じさせない。何とも絶妙である。 「残念な××」の火元をたどれば千原兄弟か。確か弟の千原ジュニアが兄の千
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