今後に向けての議論 前エントリで示した制度と状況を野党が打破するためには、都議選の分析で指摘したのと同様、選挙協力を行う必要がある。参院選挙の歴史上、1人区で野党が自民党に対し勝利を収めたのはわずかに2回、89年と07年のみだが、このときは野党各党が協力し戦っている。拙著『世論の曲解』で述べたが、対抗馬が明確になれば票が流れ込む。逆に自民党圧勝が予定されていれば、棄権票を増やすだけだろう。 もちろん、基本政策が異なる政党同士が単純に協力をすることは困難でもある。たとえば共産党がみんなの党の候補を支援するようなことは難しいと思われる。ただ、それでもある程度協力しなければこの1人区のハンデキャップを克服することは難しい。参院選は半数改選であり、次回選挙で野党側に風が吹いたとしても、今回の選挙で大差を付けられては安定政権樹立は困難である。 それぞれの政党の議席数、プレゼンスは、他党の勢力の