基礎医学の発見を扱った報道の締めの言葉として、よく「新薬の開発につながる可能性がある」というフレーズが出てきます。難病や、現在治療法のない病気の場合には、当然、新薬が早く実用化されることが期待されます。しかし、その一方、薬には副作用がありますから、有効性と安全性についてしっかり確認する必要があり、その過程で、「ボツ」になる可能性もあります。では、上記のようなニュース記事から、実際に実用化されるまで、どれくらい待てばよいのでしょうか?また、開発成功率はどれくらい期待できるのでしょうか。一つの論文の試算を紹介します。 How to improve R&D productivity: the pharmaceutical industry's grand challenge, Steven M. Paul et. al., Nature Reviews Drug Discovery 9, 203
