選挙制度がおかしい。今回の総選挙でまたしても小選挙区比例代表並立制の問題が表れたと思う。自民党の小選挙区での得票率は約48%なのに、議席の占有率は約74%にも上るからだ。二〇一四年の総選挙でも同じで、自民の得票率は約48%で議席は約75%だった。 「勝者総取り」の仕組みであることが歴然としている。民意を正しく反映してはいないのは明らかだ。死票を大量に生み出す点も問題だ。落選者へ投じた民意がごみ箱に捨てられるのと同然である。 興味深いのは郵政選挙のときだ。小泉純一郎首相時代の〇五年である。小選挙区で与党の自民党と公明党の得票率が約49%だった。少数派のはずだ。「それ以外」の政党が約51%であるから…。ところが自民と公明の議席数は何と約75%を得ているのである。
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