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 【第二版】外出用最強モバイルノートをさまよい求めて ― モバイルノートパソコンの大きさとは何か 2009年12月28日

私は今年四月に買ったばかりのノートパソコンVAIO Type T(http://www.vaio.sony.co.jp/Products/VGN-T70B/)を先週、VAIO Type Z(http://www.vaio.sony.co.jp/Products/Z1/index.html)に買い換えた。VAIO Type Tの方は息子に売ることにした。Type Tは30万円もしたものだが、それを10万円で息子に。

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なぜ、そんなことになったのか。

●ノートパソコンは大きいほどいい ― キータイピングの快適さとモニタの解像度

一番大きな理由は何か。それは簡単に言えば、やっぱりパソコンは大きいほどいいなぁ、ということだ。

大きさのメリットは、キータイピングの快適さとモニタの解像度。この二つしかない。


1)キーボードのモバイルノートにとっての快適さとは
では、キータイピングの快適さとは何か。それは普段デスクで使っているキーとできるだけサイズを変えないことだと思う。それもあって、私は職場(学校)でも自宅でも同じキーボードを使い、またノートパソコンとの相性も考えあまり大きなキーボードは使わないようにしている。テンキーは独立しているにしてもカーソルキーまでもが独立しているようなホントのフルキーボードは使わない。

私のデスクPCのキーボードのテンキーを省いた文字キー+カーソルキーの横サイズは約29.5センチ。一文字の文字キーのセンターから隣の文字キーのセンターまでのサイズは2センチ。

だから、ノートパソコンのキーの快適な操作とは、私にとっては、文字キーが間隔が2センチのキーボードが理想。そして、そうなると横サイズ30センチは超えるノートパソコンが必要になるということだ。

VAIO Type Tの横サイズは27.7センチ。VAIO Type Zは31.3センチ。VAIO Type Tのキーピッチは1.7センチ。Type Zは2センチ。少なくともキー入力、という条件では今回のVAIO Type Z購入で、私のデスクPCの環境とノートパソコンの環境とは「同じ」になった。

2)モニタの解像度
もう一つの大きさのメリットは解像度。ネットパソコンの大半は、SVGAで横800×縦600。XGAで横1024×縦768ドット、SXGA で横1280×縦1024ドット。

ネットパソコンの縦600というのはきつい。ほとんど役立たない。縦768でやっと何とか利用できる。縦解像度(垂直解像度)が1000を超えると快適だが、そんなモバイルノートパソコンはほとんど存在していない。15インチを超えるノートパソコンでさえ1000前後だ。

解像度は上げれば上げるほど情報量は多くなるが、文字は小さくなる。画面サイズを無限に大きくできないノートパソコンの条件では、1000を超えると厳しい。

モバイルノートの代表格パナソニックの「レッツノート」でも一番大型の14.1型モニタ搭載の「F」シリーズ解像度はWXGA(1280×800)。縦解像度は800しかない。しかも重さは1.65キロ。1.65キロではモバイルノートとは言えない。

レッツノートは12.1型の「S」「N」シリーズでもWXGA(1280×800)。たぶんこのあたりが実用性の限界なのかもしれない。

一方VAIO Type Tは11.1型ワイドモニタで解像度:1366×768。また私が買ったVAIO Type Zは13.1型ワイドモニタで解像度は1600×900。ワイド画面の11.1型でも13.1型でも、この縦解像度の文字の小ささは気にならない。モニタ性能ではレッツノートにVAIOは完全に勝っている。

ちなみにワード文書でデフォルト設定のままの表示行数(操作リボン最小化状態で)は、768~800解像度の場合、一画面20行前後(100%サイズ表示)、VAIO Type Zの900解像度だとこれが26行まで表示できる。800と900の差は大きい。

しかもVAIO Type Tの重さは1.1キロ、Type Zでも1.35キロ。1.35キロで1600×900のモニタを持ち歩けるのだから、仕事場の外でもPC環境はほぼストレスのない状態で保つことができる。


●大きいことのデメリットを考えてみる

もちろん、持ち歩きにとって大きいパソコンはそれ自体がデメリットだが、11インチを超えるモニタを全体にするなら、どちらにしても何らかのケース(バッグインバッグ)に入れて携行するに違いない。

私の経験の場合、レッツノート最小のモバイルノートの「R」(幅229 mm×奥行187 mm×高さ29.4 mm/42.5 mm(前部/後部))も、VAIO Type T(幅279 mm×奥行199.8 mm×高さ23.5 mm/30.7 mm(前部/後部))も、VAIO Type Z(幅314 mm×奥行210 mm×高さ24.5 mm/33 mm(前部/後部))も、結局持ち歩くカバンのサイズは同じだし、バッグインバッグ(パソコン収納ケース)も同じものを使っている。

よほどラフな外出時でも想定しない限り、VAIO Type Zの「幅314 mm」というのは、大きくないと判断してもいい。それにVAIO Type Zの特質は、13.1インチ垂直解像度900のモニタでありながら、縦方向(奥行き)は210 mm しかない。これは12.1インチ垂直解像度800のレッツノート「S」「N」が209 .6mmあることに比較しても出色のでき。

さらに独得のヒンジ構造によって、実際に画面を開いたときの高さは200 mmを切っている。レッツノート最小のA5ノート「R」の高さが約185 mm だから、VAIO Type Zがいかに優れているかがわかる。VAIO Type Zのヒンジ構造はもともとレッツノートシリーズの構造と似ている。A5ノートであっても背丈を200 mm以内に収めるといのは結構辛いことなのだ。

その上VAIO Type Tの11.1インチモニタノートとVAIO Type Zの13.1インチモニタノートの蓋を開けたときの実際の高さは、2、3ミリ程度。ほとんど変わらない。垂直解像度768のVAIO Type Tと垂直解像度900の Type Zが蓋を開けたときの高さが変わらないというのは、大したもの。実際のモニタ縦寸法は140mm(Type T)と165 mm(Type Z)。この差の25 mmをヒンジ構造によってカバーしている。

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※左から、A5サイズのレッツノート「R」、VAIO Type T、VAIO Type Z。こうしてみると、VAIO Type Zの横幅が大きく見えるが、その割に高さが抑えられているのがわかる。それにType Tのモニタ下部が無駄なスペースが多いのもわかる。VAIO Type Zは限りなくレッツノートのヒンジ形成ノウハウを取り入れている。

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※上がVAIO Type Z。下がVAIO Type T。両者の上蓋のシリンダーヒンジとの位置関係に注目。VAIO Type Zの方が、ヒンジの位置が低く、その分上蓋がヒンジに食い込んでいる。そのため、開けたときの蓋の背丈を低く押さえ込んでいる。全体の厚さも、こうして見えるようにそれほど変わらない。

このメリットは単に技実上の優劣ではなく、モバイルノートにとって大変重要。会議室などでノートパソコンを持ち込む場合、背丈の高いノートは目立つ。飛行機や新幹線の中でも背丈が高いと窮屈な感じになる。電車の中だと開く気にもなれない。さりげなく使うには背丈は200 mmが限界。

そして、200 mmの高さに抑えながら重さは1.3キロ台に収まっている。

時間の持ちも公称9時間ということだから、バリバリ使っても3時間は持つだろう。充分だ。

余するにVAIO Type Zの「大きさ」とは、横方向の大きさであって、それは、キータイピングの快適さと引き替えに過ぎないということ。持ち運びに特にカバンを変えなくてはならないということはないし、使い場所を選ぶということもない。

つまり、レッツノートの「R」やVAIO Type Tが使えるところなら、VAIO Type Zもモバイルノートとして使えるというのが私の結論。

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投稿者 : ashida1670  /  この記事の訪問者数 :
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