これからはレコーダーの買い換えも安心
録画データの引っ越しができる「SeeQvalt」
見る時間の捻出も大変だが、さらに面倒なのが手持ちのBDレコで録り貯めた番組の整理だ。特に困るのが、外付けUSB HDDに録画した番組。
外付けUSB HDDは著作権保護のためBDレコと1対1で機器登録して使うため、他のBDレコと接続しても録った番組を再生できないし、そもそも完全に初期化して内容を消去しないと新規に録画することもできない。
こうした使い勝手の悪さを解決するための新規格が「SeeQVault」だ。これはストレージ側が著作権保護機能を内蔵しており、録画したBDレコとは別のBDレコに接続しても録画した番組の再生が可能になるというもの。
パナソニックおよび東芝の今秋発売モデルでは、このSeeQVaultに対応。現有のBDレコの買い換えで役立つ機能というわけではないが、今後のBDレコの買い換えや外付けUSB HDDを多用している人にとってはありがたい機能と言える。
SeeQValtはまだ登場したばかりの新規格なので、パナソニック、東芝ともに自社の対応BDレコーダーでのSeeQVault対応のUSB HDDの利用は保証しているが、他社製BDレコで使えるかどうかは保証していない。
ともあれ、東芝のDBR-T560とパナソニックのDMR-BRZ2000でSeeQVault対応のUSB HDDを試してみた。
使ってみて気付くのは、これまでのUSB HDDとSeeQVault対応HDDでは登録方法からして違っているという点だ。一般的なUSB HDDならば接続して機器登録を行なうだけだが、SeeQVault対応HDDとして使うには、別途設定画面などからフォーマットを行なう必要がある。
めでたくSeeQVault対応HDDとして接続しても、これまでの外付けUSB HDDとは使い勝手が異なる。一番の違いは、テレビ番組を直接SeeQVault対応HDDには録画できないということ。
まずは内蔵HDDに録画し、その後でSeeQVault対応HDDにダビングするという形になる。外付けのUSB HDDに使い慣れた人にとってはちょっと不便に感じる部分だろう。
SeeQVault対応HDDの使い方としては、内蔵HDDの増量というよりはバックアップ用と考えるといいだろう。絶対に消去したくない大事な番組の保存用や、BDレコを買い換えるときに内蔵HDDの番組をまとめてダビングして、新モデルに接続して使うというような方法だ。
この点について進んでいるのが東芝で、SeeQVault対応HDDを使った場合、録画した番組の自動バックアップ設定などが可能。タイムシフトマシンで録画した番組も、内蔵HDDへのダビング時にSeeQVault対応HDDにも同時にバックアップをする設定などができる。
最近のHDDはかなり信頼性が高く、BDレコならば数年使い続けたくらいでは故障することはほとんどないと言えるが、それでもHDDのトラブルによる番組消失の危険がなくなったわけではない。
今までならばこまめにBDにダビングしておくしか方法がなかったわけだが、複数のBDに分けてダビングしてしまうとちょっと見るのが面倒だ。
しかもSeeQVault対応HDDならばダビングしたデータは、対応する他のBDレコでも再生できるので、活用の幅は広がる。このように、コレクションして残しておきたい貴重な番組の保存として考えるのが、SeeQVault対応HDDの有効な使い方だろう。
(次ページに続く、「さらにディープかつ最先端にBDレコ活用方法」)
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