時間がゆっくり流れているのはわたしだけか? 七月に書いたおはなしを寝かせたまま、九月の秋彼岸になってから載せた4夜から三ヶ月が過ぎた。 四月 花の盛りにはなちゃんが旅立ち、 七月 家族のご苦労さま会をしようと、鰐号に連れられて台湾に行った。 八月 人寄せやら仏事に追われる盆が過ぎ、 九月 秋彼岸を終えてから、それまでずっと離れていた浮世に戻った。 浮世は魑魅魍魎が跋扈(ばっこ)する怖ろしいところなので、 ひとりでこつこつと家の片づけに明け暮れ、譲り受けた家を機能させるのに忙しく暮らしていた。 そのようにして月日が過ぎて、やっとはなちゃんとの別れのおはなしを載せたのだけれども、 その間にも、わが家には大きな出来事があった。 子犬が来たのだ。 これを贈られものととらえよう。 子犬は八月二十八日に来た。その時の月齢は約三か月。 はなちゃんの葬儀と初七日を過ぎたあたりから、鰐号が、プロジェクトDを
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