英雄・明石元二郎 ~ その素顔は奇人・変人!? 「坂の上の雲」が描く明石元二郎 本文ではこれまでインテリジェンスと間接侵略について取り上げてきましたが、その成功例として日本史の栄光にして、世界史においても革命工作の金字塔というべき明石工作があります。 本章ではそれを実行した明石元二郎がどのような人物だったのかを本章では解説したいと思います。戦後、一般的に明石の人となりを広く世に広めたものとして司馬遼太郎の小説『坂の上の雲』のイメージが強いのではないかと思われます。同書において明石を表す代表的な例として以下を挙げられるのではないでしょうか。 まず、明石は見た目に無頓着と言われており自身の美醜を気にかけることはなかったといわれています。さらに運動音痴で知られており、軍人でありながら鈍いことがコンプレックスだったが、そのハンデをはねのけてロシアでは語学力を武器に工作していったというものです。 そ
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