恒常的な食料危機に直面=投機批判当たらず−英専門家 恒常的な食料危機に直面=投機批判当たらず−英専門家 【ロンドン時事】世界各地での天候不順などをきっかけとする食料価格高騰への懸念が強まり、20カ国・地域(G20)会合でも重要な議題に浮上している。ロンドン大学バークベック校商品金融センターのエリエッテ・ジュマン所長は27日までに時事通信のインタビューに応じ、食料高騰は投機のせいではなく、需要急増に供給が追い付かないことが要因とした上で、世界は恒常的な食料危機に一層直面するようになると警告した。 同所長は食料高騰の背景として、(1)1990年代から2000年代半ばにかけて価格が低水準にとどまったことで生産者の増産意欲が促されなかった(2)人口増の一方で耕地面積は増えなかった(3)需給が逼迫(ひっぱく)する中で劇的な天候不順となった−ことを列挙。「これらの現象がいっぺんに来た」と分析した。