29日午後1時58分ごろ、姫路市網干区興浜の日本触媒姫路製造所から「化学物質を保管するタンクから煙が上がっている」と網干署に通報があった。消防隊による消火活動中に爆発が起こり、姫路市消防局網干消防署の消防副士長山本永浩さん(28)=高砂市=が死亡、31人が負傷した。 網干署によると、負傷したのは姫路市消防局の隊員19人、同社従業員10人、網干署員2人。重傷者が2人いるという。約30分前に工場内で火災があり、消防隊員らが消火活動をしていたところ爆発したという。 日本触媒(本社大阪市)の姫路製造所は1960年開設。敷地面積約90ヘクタール。紙おむつなどに使われる高吸水性樹脂や、その原料となるアクリル酸を製造する同社の基幹工場。3月末の従業員数は約千人。現場は山陽電鉄山陽網干駅の南西約3キロの工場地帯。【日本触媒】 大阪市中央区に本社を置く化学メーカー。1941年に「ヲサメ合成化学工業」として設