逮捕された人が取調べを受けても黙っていることがあります。真相究明しようとしているときに黙っているなんて、とんでもないヤツだと思いませんか。今回は刑事手続きについて考えてみましょう。 まず、犯人なら反省してきちんと話すべきだ、黙っているのはおかしいという声があります。ですが、「犯人として知っていることをきちんと話せ」というのは、その前提に間違いがあります。被疑者・被告人は、罪を犯したかどうかわからないから裁判を受けています(起訴される前を被疑者、起訴された後は被告人と呼ばれます)。判決がでるまでは真犯人かどうかわからないのです。もし、逮捕された時点で真犯人だとわかっているなら、そもそも裁判はいりません。ですから、「知っているはずだから、拷問してでも自白させろ」というのはまちがっています。 テレビドラマの世界でははじめから犯人が決まっていますから、テロリストを拷問してもいいように思うかもしれま