梶浦敏範【公式】ブログ

デジタル社会の健全な発展を目指す研究者です。AI、DX、データ活用、セキュリティなどの国際事情、今後の見通しや懸念をお伝えします。あくまで個人の見解であり、所属する団体等の意見ではないことをお断りしておきます。

ベトナムを代表するIT企業「FPT」(2)

 午前中説明を受けたのが3項目。

 

1)Managed Service

 アプリ・インフラ・セキュリティ・デバイス管理をサービスとして提供している。いずれも運用~保守~管理のすべてで顧客の要望に応えられる。特徴は以下の6点。

 

・サービスモデルが柔軟

・展開がグローバルに可能

・能力ある技術者が多数

・改善型の運用提案もできる

・優れたツール等を使う運用能力

・充実したノウハウ

 

2)Legacy Migration

  過去に構築し、現在も運用しなくてはいけないシステムがある。しかし技術の引退等で、システム維持に悩んでいる企業も多い。そこでFPTでは、

 

・メインフレーマーとのアライアンス

COBOL等の技術者育成

・AIも活用した自動化

 

 のソリューションを提供している。これまで200件の実績がある。

 

    

 

3)Enterprise Business Service

 多くの企業がERPを活用しているが、種類も多いし十分に生かされていないケースもある。FPTでは、顧客のニーズにあったERPサービスを各社(SAP・MicrosoftOracle等)とのアライアンスやデータ分析技術で選び、開発から導入まで包括的なサポートを行っている。豊富な業務経験とノウハウがあり、基幹システムとして、データ保護(例:欧州のGDPR)の規制などにも対応している。

 

 ここでランチタイムとなった。そこで同社幹部の隣席に座り、聞きたかったことを個別に話した。まず「データの置き場所が問題になっている。ITサービス企業がサーバを韓国に置いたり、開発を中国でしていることが発覚して総務省から厳重注意された。貴社ではどうしているか?」と質問すると、

 
「日本にもデータセンターがある。顧客の希望に沿っている」
 
 との答え。さらに「本来データのセキュリティが保たれるなら、日本に限定する必要はないのではないか?」「各国政府がデータ囲い込みをしようとするのに、異論を申し立てないのか?顧客のためにそういうロビーイングをする気はないのか?」と問うたが、回答がない。
 
 英語の問題かとも思い、ディナーの席で同じことを日本人のマネージャに聞いたが、やはり怪訝な顔をされた。
 
<続く>

 

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