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- 発売日: 2010/01/08
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西川美和監督の映画は前作『ゆれる』が良かったので本作も映画館で観れてよかった。
最初笑福亭鶴瓶が主役と聞いて大丈夫かと思ったが、ちゃんと西川美和が手綱をとった映画になっている。でも、主人公は鶴瓶以外考えられない。過疎の村において、村民に過剰に頼られ称えられる描写と鶴瓶が眼鏡の奥にみせる不安そうな表情の対比がすごくよかった。
本作をみて西川美和って本当に実力のある映像作家だなと思った。前作以上にサスペンスの緊張感が最後まで途切れないし、あと彼女はセックスとかあんまり興味なさそうで、そうした意味で不安にならずに映画に集中できるのもありがたい。
前作との共通点は、地方に取り残された人間とその日常を支えるものをそれぞれ違った形でうまく描いているところか。
鶴瓶以外の役者では、『おくりびと』に続き余貴美子が存在感がある役で、この人すごい女優さんだよね。
前作の主役香川照之も一箇所あっと驚く場面を演じていて、この人のキモ凄さは異常だと痛感させられた。ただ彼が胃カメラ飲む場面の鶴瓶との絡みの台詞がよく聞き取れなかったのが残念。
八千草薫は、ワタシがその存在を認識したときから「可愛いおばあさん」だったが、本作では純粋に「おばあさん」だった。農作業の手を止めた八千草薫に鶴瓶が白衣を振る最後あたりの場面は少し震えた。
『ゆれる』も本作も登場人物の笑顔で映画が終わる。いずれも単純なハッピーエンドからはほど遠い。でも何か救われるものがあった。
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- 作者: 『Dear Doctor』製作委員会
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