――「格差を超えて 僕らの新たな働き方」の討論を終えられて、率直な感想をお聞かせください。 石井 そうですね……難しいですね(笑)。格差というテーマでしたが、何を定義して格差というのかが非常に曖昧だったかなと思います。いろいろと話を聞いていて、どうしてもやっぱり勝者のほうにとっての格差理論だったり、勝者にとっての働くことの意義だったりというような意味合いが、僕には強く聞こえました。 例えば、「企業で働きながら、副業をすればいい」とか、「フリーになっても、友人から仕事をもらうことができた」という意見がありましたよね。確かに、それは理屈としては間違っていないと思います。でも、「副業をできる環境や能力がない」、「仕事をくれるような友達がいない」ということが現実としてあるからこそ存在する格差もあるのではないでしょうか。 格差には、多くの形態があります。この番組に出演している人々が直面している格差
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