――これから、大学の淘汰が始まります。いま、全国で780ほどある大学の半分近くが経営難に陥るとみられています。東北芸術工科大学は、地方の芸術大学という特殊な立場にあるわけですが、今後、どういう方向性で経営されていくのでしょう。 安定した状態をそのまま維持するのは難しいと思っています。 うちの大学は学生約2400人に教員が100人という小さな大学です。その小ささゆえ、常に何かを改革し続けています。国の要請で行う改革もあるのですが、自主的に「FD活動」という大学内研修も活発にやっています。他の学科の先生同士で互いの授業を見せ合ったりして楽しんでいる。変革に恐れがないというか、常に動いている組織です。 ただ、いずれにしても、うちの大学は、山形という地方都市にある芸術大学という利点を生かしていかねばなりません。県民には「芸術ってなあに?」「自分には関係ない」と思っている人も多い。まずは地域の方々へ
