月刊『創』(つくる)最新号の5月号は特集「マンガ・アニメ市場の変貌」。毎年この時期に掲載しているマンガ特集だが、この何年か、デジタル化の影響でマンガ界に大きな変化が現れつつある。 というより、マンガはいま大きな歴史的局面を迎えているのだが、どうも新聞などの大手メディアではあまりそのことが大きなニュースになっていない。ここで『創』5月号特集の総論をもとに、そのことの意味を考えてみたい。ちなみにマンガだけでなくアニメもまた、今大きな変革期を迎えている。日本テレビやテレビ朝日などテレビ局が次々とアニメ事業部といったものを社内に設けるようになっているのもその現れだ。 2020年はまさにマンガの歴史においてエポックメイクな年と言えるだろう。 マンガ黄金時代の総販売額を上回ったという驚き 出版科学研究所の調査データによると、電子を含めたマンガ全体の推定販売金額が、これまでピークとされてきた1995年を
