本番当日もアクシデント 現地時間15日、アミールトロフィー当日を迎えた。 朝、ホテルの朝食会場で偶然顔を合わせたのがW・ビュイックだった。サトノグランツが出走するアミールトロフィーのディフェンディングチャンピオンであり、今年もレベルスロマンスの手綱を取る彼は、開口一番こう言った。 「馬の状態は良いけど、馬場は本当に大丈夫なのだろうか。少しでも不安があるようならスクラッチ(出走取り消し)しますよ」 競馬前から不安を口にしていたW・ビュイック騎手 嫌な予感がした。そして、それに追い打ちをかけるかのように、この日は朝から雨が落ち始めた。傘が必要なほどではなく、ポツポツと落ちる程度だったが、前日の出来事があっただけに、これだけでも不安を覚えた。 そして、その不安が現実になるのに時間はかからなかった。 第1Rのアイリッシュ・サラブレッド・マーケティングCのレース中、誰もが恐れていた事態が起きた。 4
