年6000万円のムダ削減した三菱重工の工場DX 元社会人野球選手が主導したAI活用のウラ側:Google Cloud Next Tokyo ‘23(1/2 ページ) 「担当者の暗黙知を基に手配していた結果、2020年度には月平均で500万円、年にして約6000万円の廃棄が発生していた。非常に高額な廃棄だった」──三菱重工業江波工場に務める福田さんは、工場で発生していたある“ムダ”についてこう振り返る。 江波工場はかつて、ある薬品の需給調整に大きな課題を抱えていた。これまではベテランが自身の経験を基に発注していたが、性質上保存が効かず、効率的な需給管理ができていなかった。最も多い時には、金額にして月500万円ほどが無駄になっていたという。江波工場はサステナビリティーも重視しており、廃棄に伴う輸送などによって環境負荷が生じる点も問題だった。 これを課題と捉えた同社は、AIを活用した需要予測で廃
