「よくもこんなチープな映画に仕上げてくれたなぁ〜!」とどこからか怨念のこもった声が聞こえてきそう。
原題:
Martyrs
監督:
ケヴィン・ゴーツ
マイケル・ゴーツ
キャスト:
ベイリー・ノーブル
トローヤン・ベルサリオ
ケイト・バートン
ブレイク・ロビンス
オリジナル:
「マーターズ」 2007年 - フランス・カナダ - 100分
本家「マーターズ」を観終わってDVDを差し替えながら、すでに嫌な予感しかしなかったリメイク版です。
「よくもこんなチープな映画に仕上げてくれたなぁ〜!」とどこからか怨念のこもった声が聞こえてきそう。どこからかって言うか私の声。さっき本家を観たばかりで本家に何の思い入れのない私ですら、関係者を呪ってやりたくなるほどの改悪リメイクだった。 「リメイク酷いらしい」と聞いてて、ある程度酷さも受け止める気でいたのにその上を行く酷さ。
まず、本家には"必要なゴア表現"という重要要素があったのに、何でそこをマイルドソフトにしちゃったのか謎。何らかの理由でゴアゴアにできないんだったら、最初からリメイクしちゃいけない映画だった。
主人公たちのキャラクター性にもがっかり。本家の2人に感じた壮絶感や緊迫感は全くないし、ちょっとこの映画に必要な表現力が足りてない感じがした。(片方の人は「プリティー・リトル・ライアーズ」に出てる人なんだね。好きな人がいたらごめん)。
"マーターズ"という存在の解釈もメタヒューマン的な扱いになってて「それ違いますよね?」って言いたいし、いたぶり方も「それ目的からズレてません?やり方間違ってません?」って言いたいし、無駄に精神をすり減らされて疲れた映画だった。
しかも、本家の感想で「これを残り30分でどう収めるんだろうか?と思ったこと自体がハリウッド的思考だったと反省した」って書いたんだけど、リメイクの終わり方がまさしく私が思ってたハリウッド的思考なラストだった。
もう、本気で本家のテーマを理解してない人たちが作ってるにも程があって「本家に謝れ〜!って感じ。久々にここまで酷いリメイクを観た。
(2020/08/10)GEO宅配レンタル(字幕)