高島屋の港南台店(横浜市)はニトリなどの大型専門店を誘致して立て直しを図ってきたが、2020年8月で閉店が決まった ファッションビジネスのコンサルタントとして業界をリードする小島健輔氏が、日々のニュースの裏側を解説する。市場縮小が続く百貨店は近年、売り場を定期借家賃貸のテナントに切り替える“ハイブリッド化”を推進してきた。だが、この手法にも暗雲が立ち込めている。 インバウンドの失速に新型肺炎のパンデミックが追い討ちをかけ、マルイの京都店撤退や渋谷モディの混乱、渋谷スクランブルスクエアの東急百貨店の苦戦などでハイブリッド化も挫折が露呈したわが国の百貨店だが、このまま百貨店は終わってしまうのだろうか。 インバウンドの失速に 輪をかけたパンデミック 2019年の百貨店売り上げは前年から2.25%(1322.9億円)減の5兆7547億円と2年連続の減少となり、国内客売り上げが2.5%(1387.6
