2022-10-01

フォルクスワーゲンVR6エンジン

オタクから知名度は無いものの、意外とマニアックエンジンを作っていたのがドイツ巨人フォルクスワーゲン

フォルクスワーゲンスポーツモデル等には、VR6エンジンというV型6気筒エンジンが搭載されていた。このエンジンは挟み角が15度程度しかない鋭角V型エンジンで、V型エンジンにも関わらずエンジンヘッドは1つのみ。V6エンジンながら、擬似的な直6エンジンという、マニアックなシロモノだった。

このようなレイアウトを取ることで、エンジンの長さや幅を圧縮することに成功フォルクスワーゲンは、六気筒エンジンコンパクトに横置きすることに成功したのである色物エンジンに思われるかもしれないが、合理的設計されたエンジンなのだ

このエンジンが搭載されたモデル代表格といえるのが、フォルクスワーゲンパサートR36である。3.6LNAのVRエンジンは約300馬力を発生。このパワーは6速DCTと、フォルクスワーゲン4WDシステム「4モーション」でタイヤに伝えられる。スポーツモデルには見えない控えめなルックスと確かな動力性能を持つパサートR36は、まさに「羊の革を被った狼」と呼ぶにふさわしいモデルだ。

しかし、これだけでは終らない。フォルクスワーゲンはこのVRエンジンベースに、W型12気筒エンジン(通称WR12型)を開発する。

このWRエンジンは、VRエンジン直6エンジン見立ててV型に配置したエンジンだ。Vが2つ連なるため、W型エンジンと呼ばれる。

このエンジンアウディA8フォルクスワーゲン・フェートン、ベントレーコンチネンタルGTなど、複数ラグジュアリーモデルに搭載されることになる。しかし、このエンジン搭載車種で最も特筆するべきなのはフォルクスワーゲンフラッグシップSUVであるトゥアレグだ。

W12が搭載されたトゥアレグは、パサートR36と同様に控えめなルックスながら、その心臓スーパーカー顔負けの450馬力を発生。まさに怪物のものだ。生産された台数は全世界で500台。そのうち100台が日本に入ってきている。

ちなみに、このW12トゥアレグ中古車市場で200万~300万程度で流通している。国産車とあまり変わらない値段で、2000万超のラグジュアリーカーの質感を味わえるスーパーSUV、W12トゥアレグ中古車市場が高騰する昨今で、狙い目の1台といえるだろう。

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