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はてなキーワード: マニアックとは

2025-02-19

また旧友を失うかもしれない

また友人を失うかもしれない。

ちょうど一年くらい前にも同じような理由で友人を失った。

原因ははっきりしているのだけれど、それの帰責性が自分にあるのか相手側にあるのかが分からず(もちろん自分では自分に責めを負うべきところがないと思っているのだが(あれば治すし))、また、失いそうになっている。まァ帰責性の存否にかかわらず関係の維持は可能だとは思うが、これは後で検討する。

はてな匿名ダイアリーを初めて利用するのは、決してアドバイス共感を得たいわけではなく、ただ文章に直す作業がしたかっただけなので、この文章に関しては一切の責任を負わないし、二度と思い出すこともない。

筆者は2002年まれの現役の大学生で、一年浪人している。関東出身。男。彼女はいない。いたこともない。最近オナホを買って心底がっかりした。冷たかった。東京山手線の内側の狭い部屋で一人暮らししてる。社会科学系。専攻している分野が世間的にはマニアックなので、人との交流は少なく、一週間で会話することがあるのは先生教授)と、バイト先の生徒や関係者など、片手で数えられる程度の人数しかいない。それでも、社会性を失いたくない(社会アクセスするハードルを上げたくない)から身だしなみも整えてはいる。年がら年中オフィスカジュアルみたいなものを着て、いい酒が飲める店にいつでも入れるくらいの格好しか持っていない。もしかしたら自分おかしい(もしや統合失調症でも発症しているのか!)のかと思い、精神科家族相談してみたものの、極めて正常ということらしい。彼らと相談する際によく耳にしたワードとして「時代から」というのがあり、いささか疑問がありつつも、自分にもそう言い聞かせ、またそうするようにしている。なぜなら、理由は単純な方が良い。だけど、友人と自分は同じ時代を生きているし、同じ時代で育ち、同じ地域で、同じ中高で、同じ部活で過ごしたはずなのに、なぜ?

友人Aの場合

Aとは、本来であれば今年で10年超えの付き合いになる。Aは旧帝に落ちて私立大学に現役で進学した。たまさか学部は違うけれど同じ大学所属している。彼女はいない。チー牛という言葉が出始めた頃、漏れなくチー牛を自称していたが、そんなことはなく、月並みかそれ以上だろう。Aは、サークル所属しており、友人と先輩と後輩がいる。Aが大学に入ってからは、「ちょっと変わった」先輩(男)のお世話をしていることを嬉しそうによく話していた。「ちょっと変わった」先輩の話というのは、おかしな行動や、服薬している薬の名前就活の動向や、就労後の話など。確かに、「ちょっと変わっ」ていた。

Aとは、彼の就活彼女候補?の話で軋轢が生じた。

書いていなかったけれど、筆者は大学院に進むので就活はやっていないし、大学院のあとにもその技能評価してくれる機関があるので、レールは敷かれている(ただしそのレールは「完全に」壊れている!)。Aはそのことをあまり良く思っておらず、酒が回ってくると「お前はいいよな」といった風な言葉をかけてくれる。じゃあお前も俺と同じ孤独大学の6年間とその後の人生をもって味わえ、とは言わない。分別があるから

おそらく、Aには特殊技能はない。英語普通スペイン語自己紹介も忘れ、ゼミでは経済?に関してやっているらしい。人当たりもよく、声もデカいし、健康な、世間の求める「普通」が服を着たような大学生だ。そのため、「普通就活」が必要だった。ただ、彼はそれをしなかった。

さっきの「ちょっと変わった」先輩の真似をして、大手ベンチャー合わせて10社くらい?しか受けず、結局小売大手に決まったらしい。この文を見ることはないだろうけど、おめでとう。体を壊すなよ。Aから聞いた話では、不動産大手二次面接?に進んだがあえなくやぶれ、ベンチャー大手の2つが手札にあった。そのことを聞いたのはAと今度失いそうな友人Bと、共通の友人Cが同席しているときだった。

大手は、CMでもよく流れてる企業。我々の地元だったらみんなが口を揃えて納得する企業だ。業績も悪くはないし、払いもそこそこ。いいじゃないか

ベンチャーは、SIer派遣会社。「独自システム」をもとに「円滑な」派遣を行っているらしい(又聞きなので詳しくはわからない)。報酬は基本給と地域制限付きの家賃補助とボーナス代わりのストックオプション新株予約権付きのストックオプション新株予約権!?

悩む理由がわからねぇ~!!!マジで!!ポンジスキームもいいとこだろ!

仮に上場できたとして流通価額の低いゴミ株なんか持ってたってなんの役にも立たねぇし、最終的に株式合併して希釈されるのがオチだ。しかも持株会で買わされるのは目に見えてる。人材派遣会社株式価値が上がる要因ってなんなんだ、このAI時代に。

もちろん、Aを引き止めた。大手に行ったほうがいいともそのまま伝えた。が、彼は納得しなかった。彼の言い分は、「社長人格に惚れた」、「成長する見込みはある」、「自分を認めてくれた」、「頑張りたいと思ってる」など。

今は、頑張れるのかもしれないし、きっとできる。でも1年後は?3年後は?10年後30歳を超えたお前はなんの技能も持たずに転職して別の業界に身を投じたいと「現時点で」考えているのか(そういう趣旨のことを言っていた)?という言葉がでてしまった。言ってしまった。

ああ、言ってしまった。言っちゃだめなのに。本当のことは話しては、いけない。

Aはしばらく考え込み、我々は、楽しい話をし、酒をたくさん飲むことになった。

そのあと電車各自帰路につき、帰り道が同じAと筆者は散歩がてら話をした。桜の良い季節だった。

そして、AからAの意中の女子上野に行く計画を聞いた。西洋美術館かなにかに初デートで行くとのことだった。桜の季節の上野初デートコロナ解禁のタイミングだったため、混むのは目に見えている。だから、助言をした。

絶対混むから展示が終わったら速やかに上野を離れろ。飯を上野で食おうと思うな。歩かせたら文句が出る。散歩しながら店を見つけようとするな。地下鉄で移動しろバスっていうのも悪くないな」と。さっきも言った。これは、言ってはいけない。言っちゃいけなかったんだ。言い方が悪かったのか?それも、そうだ。とにかく、悪かった。

Aは怒ってしまった。曰く、筆者の「正しい価値観(原文ママ)」を押し付けてくれるな、ということだった。本当に、そうだろうか。

別に、筆者の助言を聞くのはAの義務ではないし、また、それをAが実行に移さなかったところで、筆者は何も思わない。聞き入れられなかったのか、と思うだけで、しかもそれは筆者の自由だ。Aの気にすることではない。さらに言えば、仮に筆者の予想が的中したとしても、それはそれで初デートかくあるべきというやつなのだうから、それも、味かもしれない。苦みかもしれないが。

Aは筆者に怒りながら言い訳を始め、筆者はそれに真っ向から対応してしまった。いかんせん、二人共酔っていた。Aはそれを認めなかったが(己の適量というやつを知らんのか?)。

そうして小一時間ほど深夜の野外で大声で話し合ったが、トイレに行きたくなった。当たり前だ。春の夜は、寒い

筆者が「俺、帰るから。もしまた同じことを聞きたくなったら電話してくれ。必ず同じ内容をもう一度言ってやる。何度でも、だ。今日はもう、寒くてトイレ限界だ。」と言ったら、Aは「これは喧嘩別れじゃないんだ!もういい年なんだし!」と漫画で見たような捨て台詞を吐いて帰っていった。

その後、彼からの連絡はない。こちからも、電話はしない。きっと、恥ずかしいだろうから。風の便りで、行方は知っている。

もう分かっていると思うが、筆者は伝えてしまうのだ。論理的に考えれば当然の帰結や、大人かくあるべき社会人かくあるべきという規範から導かれる「正しい価値観」に基づいてした思考を、伝えてしまうのだ。言い過ぎてしまうというよりも、簡潔に伝えてしまうのだ。言ってはいけないのに。

もちろん、言わずに流すこともできる。今っぽく「へぇ~ そうなんですね~なるほど~いや~わかんないです~笑」みたいに言うのも可能だ。ただ、それは可能だ。友人が痛い目に会おうとしているところに、なぜ、助言してはならないのか。痛みに慣れるのは、あまりよくない。余計なお世話だろうし、たしかに、余計なお世話だ。でも、友人である俺が言わなければ誰が言うんだ?親か?上司か?先輩か?それとも後輩?はたまた八奈見さんみたいなマニック・ピクシードリームガールか?八奈見さんだったら言ってくれる。ケアも、ある。でも、八奈見さんは、現実には、いない。そう、いない。

きっと誰も、言わない。なぜなら、波風が立つから

彼らからすれば、筆者は「不和を生み出す存在原文ママ)」らしい。これを居酒屋で言われたときは泣いちゃうかと思った。もう、22の大人なのに。酒が入ってなかったら泣いてたんじゃないかな。それくらいに、悲しい。嘘は、つかない。

多分、彼らからすれば人から何かを言われることそれ自体が、加害性を含むものなのだ。そして筆者は、その意図がないにも関わらず、きっと加害性に溢れている。それは怒られることとか褒められることとかは一切関係ない。自分世界とそうじゃない世界区別全然ついていない。自己免疫性疾患みたいなもので、感受性と言う名のレセプターが過剰に反応しすぎるんだろう。ガラス症みたいな若者現代は溢れている。そしてそうじゃない奴は、加害性を一見伴わないフェードアウトをされて(実際は加害そのものだ!)、彼らの社会から排除される。確かに、彼らからすれば筆者は脅威で、筆者からしても彼らは異常な世界に住んでいる。関わりはなくても良い。でも、同じ時代を生きているし、同じ時代を生きていた。

過去に見捨てられたのではなく、過去を見捨てたのだ!」という悪役のセリフがあったような気がするが、筆者は明らかに過去に見捨てられている。過去を捨てはしないが、過去が筆者を排除しており、またそうせざるを得ないのだろう。筆者は過去を懐かしむこともできず、自分の頭の中で改変されたナラティヴを都合のいいように楽しむ不誠実なことを実行する直前のところまで来ている気がする。防衛反応だったとしても、やっちゃだめなことはやってはいけない。でも、やるしかいかもしれない。やってはいけないんだけど、やるしかいかもしれない。許してくれなくてもいい。自分を許す権利自己しか存在しないし、また、そうあるべきだから。いや、そうでなくてはならない。俺は俺自身を許す。必ず、必ず

2025-02-15

anond:20250215182136

俺も書くわ。だから他のやつも書け!

ちなみにSurgeのUIは数年前のアップデート以来モダンスキンを使えるようになったので、以前ほどWindows2000みたいな見た目じゃなくなってる。

Charlatan v2.0 legacy

シンセ操作覚えたい人はまずこれで覚えるといいと思う。Synth1ノブが多すぎる。

2VCO+noise、1VCF(2+4poleLPF/2pole BPF) 、1LFO、2ENVにRingmod、Sync、PWM、Unison、と「多彩な音作りの最小限」を、シンプルで綺麗なGUIと低CPU負担で実現している。

音はアナログ的なゆらぎを微妙に加えてたりエイリアスが出なかったりフィルタがいい感じだったり非常に美味しい。

目立たなくていいちょっとしたシンセサウンドを作るにはこれくらい機能が絞られてる方が早く済む。

機能アップしたV3もあるが、良くも悪くも他のソフトシンセに近づいており、出来ることが増えた分絞り込まれた良さは減った。

このシンセだけで作られた曲たち。

https://sites.google.com/site/kvrosc/2011/osc-33-charlatan

Ob-Xd

Oberheim OB-Xのエミュレート個人(小規模?)開発者フリー公開したのを、有名VSTメーカーdiscodspが買い取った。フリーV2有償V3があるが、実機にある機能はほぼV2で完成されてる。

機能追加するだけでdiscodspが売れるくらいなのでクソ音がいい。

full bucket musicシンセ各種

Korg mono/polyやDW-8000のようなレトロシンセマニアなら知ってるメジャーマイナーシンセからKORG LambdaとかArp Omniとかマニアックシンセまでの再現。「誰も再現しようとしないシンセを俺達が再現する」という意思を感じる。音の正確な再現というよりは「それっぽさ」の再現だが、マイナーシンセ操作性と「ぽい音」が手に入るだけで十分ありがたい。

Osirus/OsTirus

2000-2010年代花形Access Virusの完全エミュレーター

どうにかして合法的方法Virusファームウェアを入手する必要があるが(実機を持っていないのにサポートページからダウンロードしてはいけない)、完全再現と言っていい出音にリッチGUI。実機のプリセットも使える。

DJM Filter

ここからエフェクト。Serumで有名なXferの小品。パイオニアDJミキサー再現しており、ノブ50%以下でローパス50%以上でハイパス

音に個性はないが十分良く、オートメーション一本で上も下も削れる上に、50%付近ではレゾナンス含めフィルタオフになるのがよい。

(この機能がないと、ローパスレゾナンス上げて開ききった際に高音が耳に刺さる場合がある)

こいつも数年前からUIモダンになった。

TDR VOS Slick EQ

フリーVST界の神メーカー同士がコラボした、特定の機種の再現でないアナログ系の3バンドイコライザ。作りが丁寧でEQカーブが本当に音楽的に気持ちいい。

響きを破綻させないまま気持ちよくブーストできる希少なEQ機能強化有料版もある。

Solaris

貴重なフリーシマリバーブ。Valhallaの有償プラグインに比べたら劣るだろうが十分音はよい。

Supermassive

その多分一番有名なリバーブVSTメーカーValhallaのフリーVST実験的なリバーブアルゴリズムが大量にある。変かつ音がいいリバーブが欲しいときはこれ。

BPB Dirty VHS

謙虚さの欠片もないローファイエフェクト。様々なバリエーションヘロヘロVHSテープの音を作れる。

フリーのこれ系は聞くに耐えない音になることが多いが、これは音を綺麗に壊してくれる。ただ重いしDLが面倒。

DTM無料拡張プラグインを使うなと言うので逆に紹介したるわ

どう考えても無料拡張プラグインを紹介してくれるDTMerの方が「カッコイイじゃねーか!」と思うので格好付けるため紹介する

Dexed

言わずと知れたYAMAHA DX7エミュレーター

世の中にはYAMAHA DX7オマージュクローンと呼ばれるシンセサイザーは多数あるけれどDexedはエミュレーターとして扱われている。

その理由YAMAHA DX7システムレベル再現することが開発目標となっており、DexedはDX7実機のSysExすらもサポートしていてDX7音色拡張ROMデータを読み込むことができる再現度が強み。

欠点は、あまりにもYAMAHA DX7へ寄り過ぎているためか内蔵エフェクターが搭載されておらず、DX7でもエフェクター接続することが当たり前に行われていたことがDexedでも踏襲され、Dexedにエフェクタープラグイン接続することが前提となってしまっている。

そもそもデジタル処理のFM音源なのでDexedはDX7の音の再現度も相当に高いが、DexedでFM音源再生すると「綺麗すぎる」「温かみがない」と評されることが有る。これはシステムレベルDX7再現したことによって現代のD/Aコンバーターオペアンプの性能が高すぎるからこそ起きる。

Vital / Vitalium

現代電子音楽シーンでウェーブテーブルシンセシス存在感否定する者なんて誰も居ない。

DTMではNative Instruments MassiveとXfer Serumが登場したことによって様々なメーカーソフトウェアウェーブテーブルシンセサイザー雨後の筍のように開発したが、Vitalはそんな雨後の筍の後発ソフトウェアウェーブテーブルシンセサイザーの中でも存在感を示すことに成功した。

一目見てわかる最大の特徴はMicrosoftメトロUIAppleフラットデザインGoogleマテリアルデザインIT界隈ではモダンUIが発展していく中、Vitalはそれらのデザインを取り込み、難解なウェーブテーブルシンセシスにわかり易さを目指している。ほとんどの操作マウスの左クリックで完結でき、右クリックの奥に大事機能が隠れていることは少なく、LFOなどをドラッグドロップできる箇所も明示され、ADSRエンベロープの動きもわかりやすい。

更に、野心的な試みはその製品展開でも行われ、Vitalソフトウェアシンセサイザー本体無料で、ウェーブテーブル音色プリセットは有料というスタンスを取った。併記されるVitaliumは、Vitalがオープンソースで開発されたことへ端を発し、オープンソース環境を維持したまま開発を継続するためVitalから派生プロジェクトとしてVitaliumが生まれた。命名からわかるようにGoogle ChromeとChromium関係に近い。

欠点はまだまだ発展途上でユーザー数でMassive(Massive X)やSerumに及ばなく、情報が少なめであることだろう。

Surge XT

元来は有償としてVember Audio名義で提供されていた。開発者DAWAbleton Liveの開発経験があり、続けて新しいDAWのBitwig Studioを立ち上げ、Bitwig Studioの開発へ集中するため開発継続は困難としてSurge XTをオープンソース化した。オープンソース化をきっかけに多数の人が開発へ携わるようになり、オープンソース化後の方が有償時よりも高機能になったという面白い経緯を持つ。

Vital / Vitaliumを知った後であるならばSurge XTの外観は一目見て古臭いことがわかるものの開発開始時期は2000年代初頭であるから仕方がない。旧来ソフトウェアシンセサイザーの外観に慣れ親しんだ者であるならばオシレーターセクション・フィルターセクション・エンベロープセクション・アンプセクションなどの位置が逆にわかやすいかも知れない。

臭い外観とは裏腹にシンセシスマルチパラダイムで、減算方式を基本としながらも多数の協力者のお陰でウェーブテーブル方式まで組み込まれた最新のものとなっており、昔懐かしいシンプル音色からColour Bassグロウサウンドのような複雑怪奇音色まで作ることが出来る。

その幅広い音色可能とする理由LFOはサブも含めて12個もあり、それら12個はエンベロープモードへ切り替えることが可能で、更にモジュレーションマトリクスなどを設定可能マクロは6個もあるなどシンセサイザーギークが非常に喜びそうな内容だ。

加えて、Surge XT Effectsとしてエフェクター部分が別個の独立とした拡張プラグインとして切り離されており、Dexedのような内蔵エフェクターを持たないソフトウェアシンセサイザー使用する際にも役立つ。

欠点はやはりその古臭い外観と、膨大な機能を搭載したことによるシステム全体の機能把握の困難さだろう。モダン操作体系に慣れている初心者若者からすると非常にとっつきにくいのも問題となる。

ADLplug / OPNplug

YAMAHAが開発したYM2612とYMF262のエミュレーターフロントエンド

YM2612はOPN2、YMF262はOPL3と表現したほうが聞き馴染みのあるかも知れない。つまり富士通FM TOWNSPC-8801SEGAメガドライブサウンドカードSound Blaster Pro2などに搭載された、いわゆる8bitサウンドFM音源エミュレーターフロントエンドだ。

なぜADLplug / OPNplugをエミュレーターフロントエンドと称するか?と言えば、実はADLplug / OPNplugはオープンソース複数存在するYM2612とYMF262のエミュレーター(ADLplug / OPNplugではコアと称する)を好みに応じて切り替えることが可能フロントエンドであるため。

エミュレーター(コア)ごとの実装の違いで微妙音色が違っており自身が求める8bitサウンドを追い込む際に、同一のユーザーインターフェースで操作できるのは非常に有り難い。

このような事が可能な8bitサウンドシンセサイザーは商用を含めても他に存在しておらず、はっきりと言ってしまえばADLplug / OPNplugがこれら8bitサウンドシンセサイザー実装実用上の頂点である

プリセットも充実しており、プリセット実在ゲームタイトルでまとめられおり「あのタイトルレーザービーム発射音や爆発音自分音楽組み込みたい」のような要望にも十分に応えられる。

欠点はやはり「綺麗すぎる」ことか。エフェクターで汚しを入れるなどして当時を再現してみたい。

OpenUTAU

UTAUと言えばYAMAHA VOCALOIDへ影響を受け開発され、今や小さいとは決して言えない規模のコミュニティ形成する一大ジャンルとして日本音楽シーンへ定着しているが、OpenUTAUはそのUTAU精神的後継シンセサイザーである

当時のVOCALOIDUTAUを知る者からすると「精神的後継とはどういうことか?」と疑問に思うだろうが、実は現在UTAU本家の開発は終了している。

そこで有志が集まり開発開始されたのがOpenUTAUであり、UTAU本家とは別体制で開発されている以上は正式な後継とは言えないので精神的後継とされている。

OpenUTAU精神的後継であるが、その機能性は本家UTAUを既に凌駕しており、現在UTAUコミュニティではこのOpenUTAUデファクトスタンダードとなり、しか対応プラットフォームWindowsのほかMacLinuxまで幅広くサポート。何ならChromeOS(Crostini)上でも動くことを筆者自身確認している。

「OpenUTAU拡張プラグインじゃないだろ!」というツッコミは聞こえない。

Odin2

モジュラー方式採用したマルチパラダイムハイブリッドシンセサイザー

コンパクトなモジュラーケースへオシレーターフィルターなどのモジュール選択して好みの音色を作っていくという方式採用しているが、Odin2のモジュラー方式限定的であり、限定的なモジュラー方式本来は難解であるはずのモジュラーシンセサイザーをスゴく容易に扱うことへ貢献している。

ライトユーザー向けのモジュラーシンセサイザーかと侮るのは早計で、オシレーターにはウェーブテーブル選択できるなどしっかりとモダン需要を抑えている上に、マニアックな部分では変調方式FMのほかPM(Phase Modulation)が存在しており開発者のこだわりを感じる。

欠点は触ってみると意外と高機能であることには気付くものの、更に突っ込んで触り続けているとVital / VitaliumやSurge XTに比肩できるほどの音作りの幅は無いことへ気付かされることだろうか。例えばJC-303のベースじゃ物足りないみたいな時にシンプルでありながら一味加えたベースサウンドをサクッと作る際に便利だろう。

この手のサウンドは高機能すぎるシンセサイザーだと出来ることが多すぎてアレもコレもとやってるうち逆に時間がかかる。ある程度高機能である程度機能が絞られたOdin2のようなシンセサイザーの方が直ぐにまとまるのだ。

Monique

ありそうで無かった一風変わったモーフィングするシンセサイザー

Moniqueは説明に難儀する。

オシレーターセクションが2つあり、それぞれのオシレーターセクションには3つのオシレーターがあるのだが、Moniqueはその2つのオシレーターセクション間をモーフィングすることが可能だ。

意味がわからいかも知れないが、これは決してDJミキサークロスフェーダーの様に2つのトラックゲインを切り替えるのではなく、オシレーターAセクションで設定した数値がオシレーターBセクションで設定した数値へモーフィングしていくのだ。

まりサイン波をノコギリ波に、ベースサウンドキックサウンドに、エレピサウンドスーパーソウにモーフィングさせることができる。説明が本当に難しい。

この説明理解した人は「もしかしてMoniqueはウェーブテーブルを作れるんじゃね?」と気付くだろう。

そうなのだ、今アナタの手持ちのウェーブテーブルに物足りなさを感じるのであればMoniqueはアナタが持つアナログシンセサイザー知識活用してウェーブテーブルを作ることができる。

Moniqueは単体ではそこまで威力を発揮するシンセサイザーではない。しかし使いどころを真に理解したとき間違いなく音作りの幅は広がっていく。

GeonKick

キックパーカッション向けサンプラーシンセサイザー

GeonKickは明らかにSonic Academy KICKシリーズクローンオマージュで使い勝手操作感の違いは多かれ少なかれあるが操作感覚としては同じ。最新版であるKICK 3に含まれ機能はないがKICKシリーズ無償代替品として非常に良い選択肢となる。

プリセットRoland TR-808風があったりと直ぐに欲しいものは揃っており、他のサンプリング音源も追加で読み込んでGeonKick上で編集することが可能なので満足感が高いだろう。

欠点GMの非サポートで、MIDIの割当はGeonKick上で自ら行わなければならず、更にその方法が非常にわかりにくいのでGMサポート存在して当たり前のユーザーからすると、GeonKickのMIDI設定がデフォルトのままDAWからGeonKickへキックMIDI送信しても音が鳴らなくて頭の中が疑問符でいっぱいになること。

Salamander Grand Piano V3

CC-BY-3.0ライセンスで配布されているSFZ形式ピアノサンプリング音源

信じられないかも知れないが、家電量販店で5〜10万円前後で売っている電子ピアノよりも高音質でサポートしている機能が非常に多い。

サンプリング元となっているピアノYAMAHA C5、音質は48kHz/24bit版と44.1kHz/16bit版が存在。ベロシティ感知範囲は16段階、サンプリングターゲットは1オクターブ中の3音(基準から前後1音はピッチシフト)、鍵盤リリース音やダンパーペダル音もサポート

かつて、ピアノの音が良い無料サンプリング音源と言えばYAMAHA S-YXG50だという記憶がある者からすると異次元の音質。 S-YXG50サイズは4MBだったがSalamander Grand Piano V3ピアノだけでWAV形式だと1GBを超えている。

欠点楽器数が多く騒がしいポップスロック電子音楽などでは気にならないがソロピアノでゆったりな曲を弾くとダンパーペダル動作時の鍵盤リリース音の動作おかしさがあること(※バグではなく仕様)。

家電量販店で5〜10万円前後で売っている電子ピアノよりも圧倒的にマシではあるが、最新のそこそこ高価な有償ピアノ音源比較してピアニッシモの様な弱い音の表現力が少々物足りないことも欠点の1つだろう。

ソフトウェアとして音質・機能性共に入門向け電子ピアノを上回ってしまっているので、YAMAHAサウンドを好むのであれば電子ピアノからMIDI接続してPCで鳴らすのも悪くはない(※電子ピアノスピーカーハードウェア一体となった設計なので必ずしもSalamander Grand Piano V3が勝るとは限らない。ただしヘッドフォン使用時は明らかに勝る)

guitarix

ギターアンプシミュレーター

guitarixの説明ギタープレイヤーには一言「KEMPERだ」で伝わる。KEMPERという説明で他に多くを語ることが逆に難しい。

ただし、元来の開発コミュニティLinux界隈でありMacやWindwosは動くには動くがLinuxよりも積極的サポートが乏しいのが少々残念。

Stochas

確率ランダマイザを備えたマニアックMIDIシーケンサー

確率MIDIトリガーするランダマイザを備えたDAWは珍しくもないが、Stochasはそれに加え、指定したMIDIトリガーへ対して別のMIDIトリガーをチェーンすることができる。

まり、例えばMIDIシーケンサー上のコード進行確率で別のコード進行へ変化させることが可能で、1小節ループでありながらも複数コード進行を持つことが出来たりするマシンライブ向きなMIDIシーケンサー

使いようによってはStochasの後段へ更にアルペジエーターを挿せば、ランダムにコード進行が変化するアルペジオを奏でることが出来るなど、知れば知るほどに可能性を感じる。

飽きさせないBGM作成するのにも役立ちそうだが、必要ない人には本当に必要ないマニアック拡張プラグインなのでココに挙げたのは本当に必要な人へ届けたいかである

そんなに褒めるなよぉ?

どうだ?なかなか良いエントリだったろ?

おいおい褒めるな、褒めるな。そんなに持ち上げたってさ俺から出せるのは無償で使えるシンセやエフェクター、DAWなどがまとめられたURLとか無償で使えるSFZ形式のサンプリング音源がまとめられたURLを貼るくらいなもんだぜ?

まぁ少しは格好付けられただろうし俺は満足して去るわ。じゃあな。

anond:20250215120715

一般コンクリだけ言えばセメントコンクリートのことだから例はちょっと違うかな

まあ業界人以外は覚えなくていいよ

関連でストアス、生コンアジ車、ポルトランドセメントBB、超早強とかいマニアック単語があるね

2025-02-12

anond:20250212105113

さんきゅ

売上上げたいならマンが辞めるとか新しい方法とかは考えた方がいいけど、そこまで上げない前提でいうと、

ボリュームゾーン青年から中年対象漫画目的比較的多いならシンプル漫画増やしていけばいいんじゃねえかな

ネットで調べて対象希望してそうな漫画買うだけでいいやろ。40代が読むべき漫画とかでええで

あと、細かいところで、漫画一覧を張り出す、漫画要望箱を作るなどもいいかもしれん


ボリュームゾーン対象から既存路線継続になるわけで、微減~維持~微増ぐらいのローリスクローリターンが期待になるわけやけど、

漫画が増え続ける事業モデルになるからそこの仕入れ場所の確保ってのは課題やね

コアな層もいるっぽいのでマニアック工業雑誌とかもいいかもしれん


リスクとってもって話なら漫画辞めて、味で勝負するのが一番簡単で一番難しいか

2025-02-10

東京じゃなきゃだめな人がそんなに多いのか?と思った

35歳男性東京まれ東京育ちだけど、転勤で地方都市(人口80万くらい)に移住した。

東京よりも今のほうが快適。住んでみて思うのだが、大多数の人にとって東京よりも中規模地方都市の方が快適なのではないか、ということ。

東京地方より豊富選択肢がある、というのは事実だけど、「東京にあって地方にない選択肢」って大多数の人にとってあってもなくても変わらないと思う。

美術館映画館の話がよく出るけど、地方都市にも美術館映画館(単館も)はあるし、それなりにちゃんとしたラインナップだよ。「ケイコ 目を澄まして」とかタランティーノ過去作一挙上映とかやってるよ。美術マニア映画マニアでもなければ満足できると思う。

飲食店だって、今住んでるところの近くにはスリランカカレーの店とか日本トップクラスウイスキーが揃っているバーとかあって行ってる。東京で行ってた美味しいパン屋やこだわりカフェもある。それ以上のマニアックなものを求める人は東京に行ったほうが良いと思うけど、そんな人すごい少数派では?

田舎の閉鎖的な人間関係が嫌で、という意見もあるけど、人口80万くらいだと人間関係東京と変わらないよ。ちょっと挨拶する程度。職場も同様。濃密な人間関係好きな人はいるけど、東京仕事していたときも同じようにいたからなー。

仕事東京ときと同じ仕事に就けた。ラッキーな部分もあるが、知り合いの会社求人を見てると、高スキル人材募集結構多い。一定以上のスキルの人が東京にどんどん流出してしまっているので、中堅企業なんかは積極的募集している。

逆に、今住んでる都市が良いのは、とにかく家関係が全て安い。東京から引っ越し収入は80%くらいになったけど、家賃は半分以下になった。東京の時よりも繁華街ショッピングモールに近くて、むしろ便利になった。

子育てのために車に乗っているんだが、駐車場も安い。家を立てるにしても、5000万くらいで土地+100㎡の一軒家が手に入る。

大多数の人にとっての「充実した暮らし」をするには、東京より地方都市の方が低コストだと思う。

知人は演劇マニアでとにかく毎月劇団演劇を見るのが生きがい!と言っている。そういう人は東京じゃなきゃダメだと思う。

そうじゃない「普通」の人は地方都市のほうが住みやすいと思うけどな。

2025-02-09

最近AIから教えてもらった、「知らなかった知識

双子セックスは、1970年代ゲイで有名な文化

 双子セックスというだけでスーパーマニアックなのに、それがゲイ文化では流行りまくってたということらしい。

  

コロンブスの500年前に、ヨーロッパ人(ヴァイキング)はアメリカに行ってた

ヴィンランド・サガ』ってアニメネタらしいが、1970年くらいにランス・オ・メドーって遺跡アメリカで見つかって、これが確定したらしい。

「平米」って死語じゃない?

若者の口からマジでいたことない。

そもそも「米」と書いて「メートル」って読む、っていうのが、今時マニアック雑学しかない。

意識してないし。何平方メートルかとか。何LDKで、リビングがn畳で、で十分じゃないすか?

オッサンがさ、若者に住んでる家の間取りを聞くんだよ。場所はどこで、家賃はいくらで、「何平米!?

知らん知らん!

まずヘイベイの説明をしてあげなきゃダメなのよ。

とはいえ、何平方メートルか聞かれたところで答えられないけど。

これって、俺や周辺が賃貸住まいからってだけ?

持ち家だと変わってきたりすんの?

あと、平米について調べてたら、立米と書いてリューベイと読むことを知ったよ。こっちはガスの契約ときちょっと聞いたな。フランス語かと思った!

2025-02-07

anond:20250205204013

オウフwww

いわゆるストレート感想言いました!?www

おっとっとwww拙者「言いました!?」などとついプリキュア用語がwww

まあ拙者の場合プリキュア好きとは言っても、

いわゆるニチアサとしてのプリキュアでなく

文学作品として見ているちょっと変わり者ですのでwww

ディズニーの脱シンデレラ主義の影響がですねwwww

ドプフォwww

ついマニアック考察が出てしまいましたwwwいや失敬失敬www

まあ『まどか☆マギカ』へのカウンターアンチテーゼとしての『プリンセスプリキュア』は純粋によく書けてるなと賞賛できますがwww

私みたいに一歩引いた見方をするとですねwww

ポスト魔法少女メタファー戦隊物のコマーシャリズムを引き継いだフォーマットとしてのですねwww

アラモード』の幼児吸着性はアンパンマンでも見られる概念形成の発達がですねwwww

フォカヌポウwww

拙者これではまるで"ひまり"みたいwww

拙者は"やよい"でもござらんのでwwwコポォ

2025-01-30

anond:20250130153507

エロの力を甘くみるべきではない。

しかも、これは個人的に推測しているだけだが、生成AIが出てきたことで日本型マンガアニメ文化世界に広がっている。

海外でも自分たちクリエイトできるようになったことと、言語の壁が相当下がったことが効いていると思う。

ウェブアプリマンガでも、10年前と比べると明確に英語コメントが爆増している。

おそらく近いうちにfanboxの自主連載マンガ電子単行本の発行数が100万部とか1000万部とかいものが出てくると思う。

(ただしそれは生成AIオンリーで作ったものではない、画像生成の品質はまだそのレベルではないけど)

エロについて言えば、要するに、エロさの破壊的向上だけでなくあらゆるマニアック性癖アプローチする手段が得られたということだと思う。

ロングテールを根こそぎ取りに行くことになるはず。

2025-01-29

anond:20250129141816

半分くらいまでは何やっても中途半端オタク像が上手いなーって共感したけど、後半からマニアック趣味が増えてきて、これはこれで立派なオタクなのでは……と思った

2025-01-27

なろうで自分ドンピシャマニアックな設定やシチュエーションで新作を書いては未完のまま放り投げてる人のことがずっと好きだ

好きすぎて自分で同じもの書いたらちゃんと畳めるか少し試してみたりもしたけど無理だし難しいよねという諦めと共感もある

2025-01-24

anond:20250124181207

QCを卒業しろってマニアックなこと言っても、こんな場末ネット意味がわかる人おらんよ

 

そもそもQCが何かってことを理解する人が50人に一人くらいだと思う

 

QCなんて5090の歩留まりが1%上がるとかそんなもんでしかないのにね

いや1%上がったら凄いんだけど、それ突き詰めても新しいビデオボードは生まれんのよね

でもそれができないか現場のQCでなんとか銃剣突撃解決を期待する

思索にとらわれた。考えごとをはじめてしまった。

さいきん、コパイロットがあるので

いったん始めると何時間でも考えてる。

きのう、一日がほぼそれで終わった

5年前(そのころはコパイロットをしらなかった)くらいに

MCMCについてかなりマニアック理解しようとした。

心理ベイズ統計の本まで読破したくらいだ

さいきんそれを職務いかすことができつつある。

いま、コパイロットとやってる考えごとも

論文化に役立つときがくるだろ

2025-01-19

anond:20250119194350

アレだな

新宿ガールズバー経営者女性をめった刺しにした事件

加害者マニアックな車とバイク売り払ってたか加害者に同情するやつもいたけど

加害者が「1千万シャンパンタワーを自分がやったら被害者自分結婚する」とおかし思い込みしてただけなんだよな

 

機動戦士ガンダム最大の名作といえば「第08MS小隊しかあり得ない。

なんて意見の人は少数派かもしれない。

根強い人気はあるもの歴代ガンダムシリーズの中では一番人気とは言えないのは本当のところだ。

その主な原因は、監督の途中交代にあるといえるのかもしれない。

元々の監督であり、ストーリー原案者でもある

神田武幸氏が体調不良から監督降板

その後急逝されたことで残されたスタッフたちが、

神田氏が残したノートメモ書きを使って、

ストーリー構成して最後まで作り上げたのだ本作である

当然というべきか神田氏以外に

そのストーリーの魅力の核心部分を理解していた人間がおらず、

話の筋そのものは同じでも、

その魅力の軸となる部分を大きくズラしていかざるを得なかったのが

本作の一貫性のなさであり弱点である

神田降板以降は、

機動戦士ガンダムミリタリー面をより強調した

マニアックな方向へと作品の魅力の軸足を移すことで

なんとか一つの商業作品として成立させている。

交代した監督

「正直に言うとこのお話のどこが面白いのかが全く理解できなかった。」

というような本音雑誌インタビューで答えていたような記憶がある。

そのような状況では本来の今作の魅力を再現することな不可能であるのは当然としか言いようがない。

では、その噛み合わなさの原因はどこにあるのか?

神田氏の代表作は銀河漂流バイファムであるといっていい。

あの作品を覚えている人にとっては理解やすいかもしれない。

異星人との戦争状態という非日常の中で、

宇宙船の中の日常を描くという巧みな演出の積み上げで、

大きな感動を生み出したハートフルなあの作品である

思うに08小隊もそのような非日常の中での日常の積み上げでもって最後に大きな感動を持ってくるような構成になっていた予感をさせる作品だ。

その作品他人監督したときにどのような料理をすればいいのか困惑してしまうのは致し方がないとしか言いようがない。

戦争に行った若い半人前の脇役兵士恋人だけを心の支えになんとかかんとか戦争を生き抜いていたのに、

その恋人が別の男を作ってしまって深いショックを受ける。

なんて話をガンダムという枠組みでもってやってどのように面白料理すればいいのかわからないのは当然といえば当然だ。

そうとなれば元々08小隊が一側面として持っていたミリタリーを描く方向へと演出の軸を移していくのも致し方ない。

ただひとつ言えるのは、神田氏が作品の完成までご健在であれば、全く違った作品となっていただろうことは想像に難くない。

なお本作のヒロインは当時17才井上喜久子が演じている。

2025-01-14

時間停止ものの九割は偽物って言うけど俺はその残りの一割を作ってる

 世間では「時間停止もの」なんて言ったところで、どうせ大半は撮影テクニック編集、もしくはカメラ外での演出トリックで作られた“疑似”現象にすぎないと思われているらしい。実際、ネット掲示板動画サイトコメント欄を見ても、「いやいや、絶対こんなの嘘だろ」「カメラが止まってる間に位置調整してるだけじゃん」といった声が大半を占めているわけだ。俺だって、そういう意見憶測が出ること自体否定しない。映像制作現場に少しでも触れたことがあるなら、どのように編集して“それらしく”見せるかは、割と想像がつくものからだ。けれど、俺はそんな世の中の風潮にあえて逆行してでも言いたい。「時間停止ものの九割は偽物かもしれないが、俺が作るのはその残りの一割、本物なんだ」と。

 そもそも、どうして俺が「本物」を撮ることができるのか。その理由簡単に言えば「俺自身時間を止める能力を持っているから」にほかならない。……といっても、いきなりそんなぶっ飛んだことを言われても誰も信じないだろうし、下手すれば「都市伝説的なジョークだろ」「SFファンタジーの話?」と片付けられて終わりだ。だが、俺は高校生の頃にその力に目覚めて以来、その“特殊技能”を使ってさまざまな実験を重ねてきた。もちろん、当初は「まさか自分がそんな非科学的な力を持っているわけがない」と思っていたから、これは自分だけの妄想ではないのか、本当に世界が止まっているのかどうかを確かめるために、あらゆる手段を講じたものだ。

 たとえば、最初時計を手に持ち、周囲の秒針と自分認識している時間感覚とのズレを確認してみた。時間を止めたつもりで周りに何らかの変化を与え、それが再び動き出した後にどういう結果として表出するのかを丹念に観察した。結果は自分が期待していた以上に「本物」だった。針は確かに停止していたし、俺が止まっている間に手を伸ばして動かしたもの位置は、そのままの状態で再開後の世界に引き継がれていた。さらには友人や家族といった“他人”の意識や行動が、一瞬の遅れや戸惑いすらなく自然に続行されているのを目の当たりにしたとき、「これは俺の気のせいでは済まされない」と思ったわけだ。

 しかし、この力を本当に「作品」として世の中に発表しようと思ったのは、もっとずっと後になってからだ。最初のうちは「この能力を人に見せたらどうなるか」なんて、怖すぎて考えもしなかった。国に連れていかれて研究対象にされるのではないかとか、社会から隔離されてしまうのではないかとか、そういうSF映画さながらの展開を想像しては自分の力を隠して生きていた。だけど自分の中で色々あって、ようやく「もしかたらこの力を面白い形で世に出せるかもしれない」という発想に至った。どうせバレたって信じる人間は少数派だろうし、大半の人は「撮影トリックです」と言われれば素直に納得する。ならば、“時間停止もの”というニッチコンテンツを通じて、この能力を遠回しに表現できないか……と、思い立ったわけだ。

 最初に手がけた映像作品は、いわゆる自主制作短編映像だった。役者大学時代演劇サークル仲間に頼んで、「ちょっと協力してもらえない?」と半ば強引にお願いした。もちろん彼らにも「時間を止める」なんて話はしていない。役者たちは俺が示す演出プランを、単に「このシーンでは合図をしたら全員ピタッと止まってね。息とか目線もできるだけブレずに」という程度の指示だと思っていた。俺はスイッチを入れて、本当に時間を止める。すると、役者たちは「命じられた通りにそのポーズを保っている」ように見えるけれど、実際には全世界が静止している。ただし、俺の目から見れば「止まる瞬間」を観察することはできるが、その後は俺が自由に動けるわけだ。その間にカメラ位置を変更したり、人物の配置をちょっと変えてみたり、まるで“セット”を自由に組み替えるような作業を行って再び時間を動かす。そして役者たちは元に戻った世界で何の違和感もなく演技を続行する……という算段だった。

 撮影を続けるうちに分かったのは、俺が止めた時間の中でどれだけ動いても、その“しわ寄せ”は自分身体にだけきっちり返ってくるということだ。要は、自分が動いている間の疲労や消耗はそのまま残る。一方で、周囲にいる人々は一瞬のうちに次の瞬間へ飛んだ感覚になるから、俺がやっていることには全く気づかない。結果、撮影が終わるころには役者たちは「いやー、一発撮りだから緊張したよ」なんて笑う一方で、俺は何度も繰り返し止めたり動かしたりをしているからぐったりと疲れ果てているわけだ。それでも撮影映像を見ると「これは明らかに“ただの演技”や“編集”じゃ再現できないだろうな」というほど、微妙物体の配置や空気感が変わっていて、そのギャップが俺としては最高に面白かった。

 作品を完成させたあと、俺は“ある種の実験”として、それをネット上で発表してみることにした。当然ながらコメント欄には「意外に完成度高い」「こんな自然に止まるのはすごい編集技術だな」といった評価もあれば、「いや絶対CGとか加工だろ」と冷静なツッコミもつく。でも、そのどちらも俺にとっては「しめしめ、狙い通り」と思える反応だった。最初から“本物”としては受け入れられないだろうという予想はあったし、むしろ「すごい特殊効果」として話題になれば十分な手応えがある。なによりコメントを読みながら、「自分が本当に時間を止めてるなんて想像もしてないんだろうなぁ」と密かにくそ笑んでいた。

 そこから次第に俺は“時間停止もの”を撮り続けるようになっていった。制作資金を捻出するために、撮影手法を“商業用”にアレンジして提案したりもする。具体的には「編集で繋いだようにしか見えないが、実は役者リアルに止まっていたんですよ」と、企画書プレゼン時に“冗談交じり”でほのめかすのだ。まあもちろん、誰も真に受けやしないけど、「この監督演出のこだわりが強い」という評価になり、それが逆に営業トークとしては効果的に働いているらしい。実際にクライアントから「なんかすごい集中力で一発撮りをさせているらしい」「カットを割ってないのにアングルが妙に変化してるがどうやってるんだろう」といった不思議な噂が広がり、俺の下には「ちょっと不思議映像を撮ってほしい」という依頼が舞い込むようになった。

 もちろん、その全てを受けられるわけではない。実際問題時間停止の能力を使うには俺の集中力と体力が相当必要だし、一度の撮影にどれほど長時間も止められるわけではない。あまり力を乱用すれば、どういう副作用が起きるか分からない危うさも感じている。それでも、普通に撮ったらちょっとしたVFX視覚効果)やポストプロダクション必要カットも、俺が時間止めれば“生撮り”でいけるというメリットはでかいしか役者たちには「本当に止まってる」とは言えないから、「カメラ外でしっかり指示を出して完璧な静止をしてもらいました」なんて体裁を装っている。現場では「監督、どうしてもピタッと止まるのって難しいですね」「いえいえ大丈夫、大変そうなところはうまく編集しまから」なんてやり取りが行われているが、実際には俺が時間を止めた世界の中でちょこちょこ微調整しているのだから演者は“少し止まったつもり”なだけでOKなのだ

 こうして撮りためた“時間停止もの”の作品群を時々まとめて観返してみると、まるで俺自身異能魔術師になったみたいな気分になる。世の中の大半の人は「時間停止なんてSF現実にはありえない」と考えている。だから、たとえそれが本当に時間を止めて撮影された映像であったとしても、皆、「よくできた演技」か「巧妙な編集」で片付ける。俺はそれで構わない。むしろ「そういうものだ」と思われたほうが、余計な疑いをかけられずに済むし、俺自身も面倒なことには巻き込まれない。しかし一方で、いつかは「いや、これは何かがおかしい。絶対リアルだ」と確信してしま人間が現れるのではないかという予感も、どこかにあるのだ。

 その予感を後押しするかのように、最近、俺の作品を見た人の中に「これは本物に見える」と断言する人物が出始めている。ネット上では「これって実は違法薬物とか使って被写体を眠らせてるんじゃ?」「催眠術一種だろう」といった妙な憶測も飛び交うが、それらを超えるレベルで「このカットの影の位置物理的におかしくないか?」とか「人の髪の毛が微妙に揺れている瞬間が、どう考えても止めただけじゃ再現できない動き方をしてる」といったマニアックな指摘をする人が出てきた。映像に関する知識豊富な人ほど、逆に“不可解”な点に気づいてしまうらしい。これをどう受け止めるかは難しいところで、俺の立場からすると「まあそこまでマニアックに観察されても困るな」と思う一方で、「もしかしたら俺の本当の力に気づいてしまったのか?」と少しドキリともする。

 ただ、だからといって「作品を公開するのをやめる」なんて考えは今のところない。むしろ「この力を最大限に活かす」方向で、作品のコンセプトをさらに突き詰めていきたいという気持ちが強い。なにせ俺だけに与えられた唯一無二の能力だ。使わない手はない。それに、俺は単に“時間を止められる”って能力面白いから映像にしているだけではなく、この不思議現象を通じて「世界の見え方」を問い直したいとも思っているのだ。人間認識常識ちょっと覆すような体験を、たとえ疑似的なものだと思われてもいいか作品として提示してみたい。その過程で「実は本当に止めているんじゃないか」なんて思う人がいたら、それはもう観客の自由解釈だし、それで世界が少しでも豊かに感じられるなら嬉しいじゃないか

 もっと言えば、この“時間停止もの”というジャンル自体、実は昔から根強い人気があるように思う。マンガアニメドラマ映画……どのメディアを探しても「時間が止まる」設定は数多く散見されるし、人はそれを観るたびに「もし本当に時間を止められたら何をするだろう」と想像する。だからこそ、多くの人が「本当に時間を止められるわけがない」と一方では知りつつも、“その可能性”にちょっとだけ夢を見てしまうのかもしれない。で、現実に「時間停止もの」は大半が小細工や演出だとわかっていながらも、いざ映像としての完成度が高いと「本当に止まっているようにしか見えない!」と感嘆し、同時に「いや、やっぱりウソだよな」と理性を働かせる。その矛盾はらんだ感情こそが、このジャンルの魅力かもしれない。

 そういう意味で言えば、俺が提供しているのは「本当に時間を止める」映像作品であると同時に、「どうせトリックだろう」という疑いも楽しんでもらうためのエンターテインメントでもある。事実、観客からは「どうやって撮影してるんですか?」と質問されるし、「このシーンは編集で切り張りしたんですよね?」と探りを入れられることもある。そのたびに俺はニヤッと笑って、「企業秘密です」と答える。まさか相手も「実は僕、時間を止められるんですよ」なんてセリフが返ってくるとは思っていないだろう。だからこそ、その“すれ違い”がまた面白いのだ。

 さて、「時間停止ものの九割は偽物って言うけど俺はその残りの一割を作ってる」というのが、今の俺の胸を張った主張である。もちろんこれはやや誇張を含んでいる表現だ。実際には“時間停止もの”が100あったとして、そのうちの何本が“本物”であるかなんて誰にも分からないし、他にも俺と同じような能力を秘めている人間いるかもしれない。でも、現状では俺は「自分けが本物を作っている」と思い込むことで、この面白い世界を存分に遊んでやろうと決めている。大袈裟に言えば、それが俺の生きる意義のひとつになっているのだ。

 いつの日か、もしかするとこの秘密が公になる時が来るかもしれない。誰かに能力を見破られたり、あるいは俺の側が意図的バラすことだってあるかもしれない。だけどそのときは、そのときだ。今はただ「本物の時間停止もの」を撮り続けることに喜びを感じ、そしてその映像を観た誰かが「おいおい、また嘘くさいけど面白いぞ」と言ってくれることが、俺の創作意欲を支えている。例え“嘘くさい”と思われたとしても、真偽の境界線が揺らぐ瞬間を作り出せるのなら、それはまさに映像表現醍醐味だろう。

 そういうわけで、俺はこれからも「時間停止ものの九割は偽物って言うけど、俺はその残りの一割を作ってる」と胸を張って言い続けるつもりだ。世間がどう思おうと、ネットがどう騒ごうと、俺自身が“本物”であると信じている。それは単に俺に特異な能力が備わっているからというだけではない。俺自身がこの“時間停止”という概念に誰よりも魅了され、“嘘か本当か”を超えたところで映像を創り出すことに情熱を注いでいるからだ。疑う人は疑えばいい。信じる人は信じればいい。このグレーゾーンのどこかで、俺の映像がほんの少しでも視聴者の心をくすぐり世界の見え方を変えてくれるなら、それで十分。そう思いながら、今日もまた俺はカメラを抱えて撮影現場に向かうのである。誰にも気づかれないように、ほんの数秒だけ世界を止めながら。

2025-01-12

anond:20250111131444

定型発達とか非定型発達とかって、欧米人の考えた概念なんだよな。

この点に注意するなら、定型発達や非定型発達という概念理解するためには、欧米人の平均的・最頻的パーソナリティ理解する必要があると思う。

日本人中国人欧米人って、全部違う(と思う)。

おれからみたら中国人は平均的に傲慢セルフィッシュ自己愛的だし、欧米人は残忍で合理的反社会的パーソナリティだと思う。相対的日本人は病的に根暗マニアックだと思う。

ベースとなるパーソナリティ文化的にせよ遺伝的にせよ異なるんだから欧米人の考えた概念日本人適用することはできないよ。

欧米概念から離れて徹底的な疫学調査をしないと、なにがマイノリティとかわからないと思うんだよな。

anond:20250111050935

こんなに超無難アイテムなのにブクマとか見るとすごい怪しまれている

相当無難でかつ安全商品ロングセラー、信頼あるブランドしか登場してないと思うのだが

コスメYouTuberは女でも男でもマニアックに進むから偏ったのおすすめしてるしなぁ…

2025-01-04

年末年始休み中に見て面白かった地上波テレビ番組

NHKスペシャル 量子もつれ アインシュタイン 最後の謎
内容はいくらなんでもマニアックすぎたが、人生をかけ自身意思を実行する人というのはカッコ良いと思った。
シリーズ徹底討論 Vol.9「宗教政治」 「信教の自由」を問う
素養がないのであんまり理解はできないけど面白い憲法については理解を深めたいと思い続けている。
あけましてねほりんぱほりん2025
ドキュメンタリーと比べてテーマ選定がニッチなところがいいのかな。それを成立させる力量もかな。
皇室一家 新春スペシャル2025
事前に番組表をチェックして見つけた皇室系の番組は基本全部録画予約して見た。妻が好むのもあり。
世界春日プロジェクト ニューヨークへ行く
単純に笑った。前向きになった。
100分de筒井康隆
出演者から情熱を受け取りドキドキした。モノホンオタクはすごい。
マツコ、リアルする
地元感というかリアル感が良かった。こういう刺激的な番組が増えても良いのになと思った。
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