■県知事選挙関連記事の事前差止

最高裁判例をロールしていたところ、いわゆる北方ジャーナル事件の全文に接した

疑問点が色々あったのメモしてみる（カッコ内は感想）

事件は1970年代、北海道県知事候補予定者（旭川市長）が2万部超の雑誌に悪口雑言を書かれ公表前に記事差止めを求めて勝訴したもの

雑誌は最高裁大法廷まで争った

事前記事差止は検閲ではないのか？

• 検閲は行政機関の行為で、裁判所は司法機関だから、国家権力による制限という点は同じだが、検閲ではない
• 検閲は定型表現を制限するものだから（後の自ポとか？）、不定形表現の差止めは検閲ではない（ええ？）
• 裁判では控訴もできるので検閲ではない（ただ行政決定も不服申立はできるよね）

差止め基準が曖昧なのでは？

• 候補者は「女郎」の「傑作」など表現が下品すぎる（もし本人が事実下品な人物だったら？）
• 下品さにより「現実の悪意」の存在が明らか（下品の基準は？）

言論を萎縮させるのでは？

• 公職者に関連する言論は基本、自由であるべき
• しかし候補者提出の資料だけで明らかに虚偽の内容と分かる（どんな資料？）
• 明らかに虚偽の内容は規制されるべき

公表前の記事内容漏洩は、違法行為によるものでは？

• 前審が違法ではないと判断した（どのように？）

候補者提出資料だけで決めるのは不公平では？

• 本来は双方の意見を聴取すべき
• 選挙が近く重大な損害が生じうるから（予想ですよね）
• 候補者提出資料だけで明らかになったから（資料の真正さに争いがあったら？）

言論が明らかに虚偽、悪意が明らな場合は事前差止もできるというが旭川市長特別対応の判例に見えた

70年代、富良野でスキーワールドカップがあり80年代は「北の国から」のドラマも話題になった

約90年末の旭川オリンピックは実現しなかったが、大規模不動産案件があったと思われるので全体的にはその影響による判例に思えた

付録

「誰それは逮捕予定がある」など本人にも確認できない虚偽か分からない言論の場合、自殺者を生じさせ取り返しがつかない（斎藤元彦追及活動も萎縮しかねない）損害が起きていても、事後規制が不可能というのは、不公平

おそらくこの判例も知っている立花のブレーンの狡猾さが分かるが、国家権力情報を裝うのは違法ではないのか

Permalink | 記事への反応(1) | 12:00

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