2025-02-06

推しにハマったと思ったらナルシスオナニーだった話

身バレ防止のために適宜フェイクを混ぜるよ。

数年前、とあるゲームにハマった。ジャンルハードは伏せる。

褒め所はいくらでもあるが、多数の個性的キャラが登場するのが最大のウリのゲームで、

ご多分に漏れ増田もそこに引き寄せられた。

その中でも特にお気に入りになったのが主人公

普段はどこかボーッとしている風でありながら、

いざという時にはヤバいぐらいの決断力を発揮して状況を動かす。

主張とクセの強い仲間キャラたちの中にあって、

天然ボケ一歩手前(ギリアウト?)の動じなさでチームをまとめ上げる。

…といった具合の、いかにも「オタクが考える理想自分」みたいなキャラだったが、

それだけに、チョロいオタクである増田コイツのことが愛しくてたまらなかった。

そんな風に、そのゲームキャラにドハマリしてからしばらく経ったある日。

実家から一通の手紙転送されてきた。

差出人は、高校の時の同級生

といっても、その人はクラスの中ではかなりカースト高めのグループに属しており、独立愚連隊的なポジション学校生活を送った増田とは、そんなに接点がなかった。

ろくに会話を交わしたこともない相手が今さら何の用だろう?

訝しがりつつ定型的な挨拶パートを流し読みして、本題らしき部分にたどりついた瞬間、自分の目を疑った。

増田さんは、○○○○(増田がハマったゲーム)というタイトルをご存知でしょうか?』

何こいつ?

ストーカー

思考盗聴

増田困惑をよそに、手紙は○○○○がどういうゲームであるかを簡単説明した上で(ぜんぶ知ってるよ!)、こう続いた。

『私は○○○○のプロジェクトにおいて、プロデューサーを務めておりました』

えっ。

そういえば、風の噂でゲーム会社就職したとかいう話を聞いたことがあったような気はするが…

まさか自分がハマったゲーム同級生が作っているとは思わなかった。しかプロデューサーとは立派になったものだ。

月日の流れるはやさと世間の狭さ、そして同級生氏と比べた我が身の体たらくを思って、珍しく感傷的な気分になった。

しか手紙は、そんな増田のチンケなセンチメントをぶった切るように、トドメの一撃を放ってきたのだった。

『実は、○○○○の主人公である××××、そのキャラクター造形にあたり、増田さんのお人柄を勝手ながら参考にさせていただきました』

は?

!?

なんて!!?

この増田!?

増田のハマったあの主人公!?

モデル!?

いやいやいや。おかしいでしょう。

あのゲーム主人公キャラ増田共通点なんて一個もない、はずなのだが…

その疑問に答えるようにプロデューサー同級生氏の筆は、増田自身さえ忘れていた、増田高校生活の些細な断片をいくつも描写していく。

プロデューサー氏たちのグループ雑談で、アステカ帝国首都ってなんだっけ?となっている場面にたまたま通りかかり、「テノチティトランじゃない?」とだけ言い残してそのまま歩き去って行ったこととか…

自分勘違いを誤魔化すためにクラスメイトに理不尽な怒り方をしていた教師に、横から正論(爆)で抗議したこととか…

日の暮れかけた帰り道にプロデューサー氏とたまたま一緒になって、空を指さして「星」「星だ」「…星、ほしい?」「ほしい!」と二人でバカ笑いしたこととか…

ああああああやめてくれ!いっそ殺してくれて!

事実のものはどれも実際にあったことだが、プロデューサー氏の目を通した増田は美化200%といった感じで、たしかれにこれぐらい強めに修正かければ、フィクション登場人物の素材にもなるかもしれない。しれないが…

これはクリエイター現実フィルターをかけて見る能力と、自分青春時代に少しでも関わるもの全般まとめて美化してしま大人の悪いクセが悪魔合体した結果だと思われる。

手紙の残りの内容はだいたいこんな感じだ。

高校卒業してからX年が経ち、それでもまだ増田のことは強く印象に残っていた―

そこで、自身の初プロデュース作品となる○○○○では、主人公性格モデルとして増田を参考にさせてもらった―

あくま自分の中でのことであり、スタッフにも増田名前など個人情報は一切漏らしていないが、本人に無断であることはずっと心苦しく感じていた―

ゲームは無事もリリースされ自分仕事がひと段落したこともあり、これ以上黙っていることに耐えられず、事後で申し訳ないがこうして報告させてもらった―

『このたびは本当に申しわけありませんでした』

最後にもう一度ていねいに謝罪を繰り返して手紙は終わったが、増田には別に怒りはなかった。

なんといっても自分のハマったゲームプロデューサーである。素晴らしいゲームを作ってくれてありがとう!という感謝の念が先に立つ。

それに比べれば、自分勝手モデルに使われたことなど大した問題ではない…

…のだけど、できればその秘密墓場まで持って行ってほしかったな…

未だに信じがたいが、プロデューサーがあのキャラモデル増田だというのなら、実際そうなのだろう。

推しへの感情だと思っていたのが、結局のところただの自己愛みたいなものだったと分かってしまったのはかなりショックだった。

純粋に一キャラとして見るのはもう難しいし、グッズなんかも正直まとめて処分しようか迷っているぐらいだ。

はいっても増田所詮はただのオタクなので、続編などの展開があれば結局は追ってしまうんだろうけど…ううん悩ましい。

教訓1。
推しを持つことには思わぬ苦しみが伴う。

教訓2。
同級生から手紙軽率に開いてはいけない。

  • これとかそれっぽくないか。 元ネタがあるのか知らんけど。 https://anond.hatelabo.jp/20250206223644

    • 読んだ。明らかに嘘松だし、めちゃくちゃつまらなかった・・・。このような増田を非公開ブクマするあたり、やはり元増田は精神破綻者なのだろう。

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