福島の原発事故から5年たっても、「メルトダウン」という言葉をめぐって誤解があるようです。NHKニュースまで「[東電の]社内のマニュアルでは事故の3日後にはメルトダウンと判断できたことを5年近くがたった先月、明らかにしました」と言っていますが、これは誤報です。アゴラの記事にも書いたように、東電の社内マニュアルには「メルトダウン」という言葉はありません。 そもそもメルトダウンというのはマスコミ用語で、専門用語としての炉心溶融に当たる本来の英語はcore meltですが、これは原子炉の中の燃料棒が溶けることを意味するだけです(機械工学英和和英辞典)。それに対してmeltdownという言葉には正式の定義はありませんが、Wikipediaによれば 冷却水が失われて燃料棒が空だきになり 制御棒が挿入できずに緊急停止に失敗し ECCS(緊急炉心冷却装置)が作動せず 燃料棒が過熱して2700℃(鉄の融点を
