2019年、京都の静かな住宅地に開業した「饂飩店よこやま」。評判は人づてに広まり定評となり、ミシュランのビブグルマンを獲得。当然に行列店なのですが、我々が訪れた平日13時頃は奇跡的に並びゼロでガッツポーズ。なお、退店時には5-6人の待ち順列でした。
店内は2人がけのテーブルが数卓にカウンター席。1グループ2名までに限定し、未就学児NG、香水もNGと決まり事が多い。しかしながら気難しいお店というわけでは決してなく、ゲストの皆が気持ち良く過ごすためのルールなのでしょう。
ちなみに店主は九州育ちで、香川で3年ほど経験を積んだのち当店を開業。香川から取り寄せる小麦粉を用いて奥の製麺室でうどんをクリエイトします。
私は「本日のおうどん」すなわち「京赤地鶏ざる」を注文。京赤地鶏天と野菜天が別皿で付き1,750円です。
ピカピカと輝くうどん。シャキっと冷たくありつつもフンワリとした口当たり。噛むとモチっとした弾力を感じつつも、讃岐うどんほどストロング系のコシではありません。のど越しも良く、うどんとしてかなり珍しい食感です。
付随する天ぷらは地鶏のモモ肉とムネ肉に加え、お野菜もいくつか。お店のポリシーとしてうどんの大盛は用意されていませんが、これだけ天ぷらが付くのであれば十分に満腹です。
追加で「ごぼ天」も注文。お出汁で柔らかく炊いたゴボウをサっと揚げており、ザクザクとした歯ごたえがあり食べ応え抜群。このひと皿が600円とは大変お値打ちです。
こちらは「2月のランチうどん」である「牛すじうどんと季節の野菜天」。温かいうどんは更にふわりとした歯触りとなり、表面は溶けかかった口当たりながらムッチリとした触感があり、程よくコシもあって伸びやか。柔らかく煮込んだ牛すじに良く合う。
「牛すじうどん」に付随する「季節の野菜天」は彩り豊かでサッパリと揚がっています。これらが付いて1,800円というのは良心的と言えるでしょう。
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JR東海「そうだ京都、行こう。」20年間のポスターから写真・キャッチコピーを抜粋して一冊にまとめた本。京都の美しい写真と短いキャッチフレーズが面白く、こんなに簡潔な言葉で京都の社寺の魅力を表せるのかと思わず唸ってしまいます。
美味しかった。京都のうどんであれば「山元麺蔵 (やまもとめんぞう)」が最強と信じ込んでいたのですが、当店はスタイルが違いつつも比肩する美味しさであり、その日の気分で食べ分けたいくらいです。次回は天丼などゴハンものも頼みたい。おや、酒も置いているようだ。

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- 木山(きやま)/ 丸太町 ←マイ・ベスト・京都メシ。おひとりさまも大歓迎。
- にくの匠 三芳(みよし)/祇園 ←これは確かに匠だわ。確かに肉の匠だわ。
- 祇園にしかわ/祇園 ←今の東京は何かが狂っていると言わざるを得ない。
- CAINOYA (カイノヤ)/四条河原町 ←鹿児島で国内外のフーディーを集める店が京都に移転。
- Gibier MIYAMA(ジビエミヤマ)/祇園 ←ダークファンタジー。
- VELROSIER (ベルロオジエ)/河原町 ←足し算の中華料理。
- 室町 和久傳(むろまちわくでん)/烏丸御池 ←やっぱり和久傳が好き。
- 田がわ/御幸町 ←幸村卒業。近い将来、星獲得間違いなしのリーズナブルな和食。
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- 十牛庵/高台寺 ←ひらまつが手がける和食店。ワインがめちゃめちゃ安い!
- レストランひらまつ 高台寺 ←立地や雰囲気が抜群。
- 祇園 呂色 (ぎおん ろいろ) ←円熟味を増した料理人は儲けよりもゲストの笑顔を直でゲットする方向に向かう。
- 呑喜屋むね(のんきやむね)/御所南 ←ここが私のアナザースカイ。
- 山元麺蔵 (やまもとめんぞう)/岡崎 ←私が世界で一番旨いと考えるうどん屋。