「地域の皆さんに大変な心配と迷惑をかけている」。リニア中央新幹線のトンネル掘削工事が行われている岐阜県瑞浪市で井戸などの水位が低下した問題について、JR東海の丹羽俊介社長は16日の定例記者会見でこう述べた。同社は工事を一時中断してボーリング調査を実施する方針だが、地域住民には不安が広がり、今後は地域や周辺自治体の理解がさらに求められる。 同社によると、同市大湫(おおくて)地区では地下を通る日吉トンネル(全長7・4キロ)の工事が行われ、水位が低下した水源近くまで掘削が進んでいた。同社が水位の低下を把握したのは2月下旬で、個人用の井戸9カ所、水源・ため池5カ所の計14カ所で低下を確認した。一部では水枯れで使用できない状況だった。
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