2019年、2020年と全豪オープンの本戦に出場してきたテニスプレーヤー・伊藤竜馬。2012年にはロンドン五輪代表となり、世界ランク最高60位に登り詰めるなど日本を代表し、世界の舞台で戦ってきた伊藤には、ある時期から”異変”が現れ始めていた――。 「自分に起きたことは、誰にでも起きうることだと知って欲しい」。昨年1月、うつ病と診断された本人の告白と妻、医師の証言で、”他人事ではない”伊藤の身に起きていたことに迫る。(『Number Web』ノンフィクション 全2回の後編/前編も) 一つには、「躁うつ病」。うつ病と躁うつ病では、治療法や処方する薬も大きく変わってくる。また、「不安障害」も、うつ病と似て非なるものだ。 さらには、「実際にかなり多いのは、ADHD(注意欠如・多動症)などの発達障害がまじっている人」だと、川村医師は続けた。もちろんADHDが原因で、うつの発症リスクを高めることもある
