2023-07-26

anond:20230725231257

謎解き

複雑なトリックを解いたときパズル的な達成感、なぜその人がそんなことをするのか知りたいという知的好奇心まさかそんなことまでやってくるとはという「驚き」そのものに感じる面白さ。

キャラ

事件」という状況では突飛なキャラクターを活躍させやすい。奇矯探偵天才的な犯罪者、狂った殺人鬼、華麗なる怪盗など、ミステリには多くのキャラ類型がある。また極限状態における人間心理(恨み・怒り・恐れ…)も描きやすい。

雰囲気

絶海の孤島、不気味な村、からくり屋敷見立て殺人ダイイングメッセージなど、ミステリにはさまざまな定番の道具立てがあり、怪奇的であったり衒学的であったりと独自雰囲気をまとっている。

構成

ミステリには「事件発生→調査解決」という分かりやす構成があり、これは作品をつくるうえで強力なフレームワークになる。「本質的ジャンル青春ものやバトルものだが、形式的ミステリ構成を借りている」という作品も多い。

いずれを重視するかで作品雰囲気はがらりと変わる。島田荘司綾辻行人のようないわゆる本格ミステリは「謎解き」に奉仕するし、森博嗣京極夏彦あたりは衒学的な「雰囲気」でゴリ押してくる。西尾維新戯言シリーズお約束程度に殺人事件が起きるだけの奇妙奇天烈な「キャラ」のバトルものに移行していったし、米澤穂信日常ミステリなどは「構成」としてはミステリでも青春小説としての側面が大きい。

「まずは『十角館の殺人』とか『殺戮に至る病』読め」とか言ってくるような人はおそらく「謎解き」の信奉者なので、「論理が端正でトリックに驚きがある」というだけでその作品を高く評価する。極論すれば作品を「物語」ではなく「問題」として評価しているのであるが、あくまでそれはミステリ派閥ひとつにすぎないので、必要以上にその視点に囚われないことが大切である現代社会に生きてフィクションに触れているなら、どこかでミステリ的な要素は摂取しているはずだし、その要素を面白く感じているはずなので、「ミステリ面白さを理解できない」などと心配する必要はない。

記事への反応 -
  • せんまーい空間の中で時刻表トリックレベルのうっすい論理パズルをせこせこやるとか、子供部屋が世界の全てだと思ってそうな引きこもりが如何にも好きそうだよな。 でもさ、世界の...

    • https://anond.hatelabo.jp/20230725215629 これ書いてる増田はミステリ全然読まないのね。で、知人から「まずは『十角館の殺人』とか『殺戮に至る病』読め」って言われて読んだのよ。 正直言う...

      • 謎解き 複雑なトリックを解いたときのパズル的な達成感、なぜその人がそんなことをするのか知りたいという知的好奇心、まさかそんなことまでやってくるとはという「驚き」そのもの...

      • そのあたりは「新本格」っていう、キャラがペラッペラでもストーリーが退屈でもミステリーの部分(トリックやロジック)が面白ければエライ、みたいなジャンルだと思う

      • 十角館の殺人ってまさしく元増田の「狭い人間関係がキレイにパズルのピースとしてハマることが全ての、本当の人間関係の複雑さに耐えられんコミュ障共に都合のいい世界を望みすぎ...

      • このミステリーがすごい! のような特集が入ったものを読めばよろしいのではないでしょうか。

      • そうなんだ。すごいすごい。さすがだね。

      • こいつに「すべてがFになる」シリーズとかよませたらどういう評価なんだろ

        • 今アレを読んで「ふーん。昔の人ってあの程度のスペックで『すべてをFにできる』とか思ってたんすね。どんだけ解像度の低いデジタル感なんだろうって鼻で笑っちゃいますね」となら...

      • おもしろいなんて主観でしかねーんだから聞くだけ無駄。 喫煙所に入ってきてタバコって何がうまいの?って煽る嫌煙者みたいなこと今すぐやめろ

      • ヴァン・ダインです

      • https://anond.hatelabo.jp/20230725231257 その2つは有名かつ王道だから初心者に薦めやすいんだと思う。古臭いのもめちゃくちゃ同意する、ちょっと昔のミステリはノリがキツいとこある。そして...

      • ミステリはパズル。 物語や登場人物はパズルを成立させる舞台装置として機能してりゃいいんだという方向に振り切ったのが新本格というジャンルなの。 十角館のキャラクターの描写が...

      • ミステリをこよなく愛しつつもその本質がミステリ気質ではなかった 大乱歩に見いだされし枠外にして正統後継弟子 山田風太郎「妖異金瓶梅」 読もう 金瓶梅全然知らないけど問題ない ...

      • そもそも、特定の固定探偵キャラが出てくるミステリって 本質が「ラノベ」なわけよ (わい増田提唱 ※ここでのラノベの定義てのはキャラクターの魅力を描くのを最上位に重視してい...

        • 元増田の要求に高尚さは含まれてなくね? むしろそういうラノベ的なものを求めてるっしょ。

      • 「おもしろいミステリ」とは何かを語るなら、まず「ミステリ」とは何かを定義する必要がある。私は以下のように定義をしている。   比較的序盤に大きな謎が出てくる。 登場人物...

        • 「十角館の殺人は人間を描けていない」 を令和にもなって見るの面白いな。 そのうち言われなくなるかと思ったらむしろ年を経るほどにレビューにおいて言われる確率が高まってるよう...

        • 未知のパズルが当初はあまり明らかにされずある程度のもっともらしさを持ちながら展開するのは面白いか あるあるに即していれば面白く感じる人も多いだろうな

        • なんとなく思ったがミステリとSFって似てるなって トリックとか謎重視って、うんちく重視でキャラストーリーガン無視のSFと同じ

        • パズルが巧妙じゃなきゃミステリじゃない、とかいうつもりはないんだけど 個人的には「飛行機乗ってました」は受け入れがたい ジャンルを分けるのが一番いい気がする

      • 「キャラクター描写やストーリーを偏重」なら京極堂シリーズはどうかね。 近代が舞台だから、古臭さも関係ないし。

      • じゃあ、魍魎の匣と、カササギ事件を読もうか

      • https://anond.hatelabo.jp/20230725231257 まず、日本語の「ミステリ」というのは挑戦状という意味なんですよね実質的に。 推理小説・ミステリー小説といった表現を使う場合は、「ミステリ」...

      • その意見は正しいと思う。 普段ミステリを読まない人に十角館を勧める奴が悪い。 今はもっと面白いミステリがたくさんあるからそっちを勧めるべき。 『面白いミステリが出てくる流...

      • ワイは小説読まんけど虚構推理って漫画が面白かったやで By 増田♂41歳の春だから(´・ω・`)

      • まあ、どのくらいの数のよねぽオタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、 「オタではまったくないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、その上で全く知ら...

        • バカ野郎にわかに進めるなら賞っていう権威があってそれなら・・・と手に取ってもらいやすい満願一択だろ

        • 「インシテミルは一度も映像化されてない」はつまり「封神演義は一度もアニメ化されてない」と同義か

    • あとは科学に任せて!

    • 密室殺人が起こりそうで起こらないグルメ小説書いてみようかな

      • 調度品にやたらとクリスタルガラスの灰皿がでてきたり、女主人が不自然にワインを勧めてきたり、待ち合わせ場所が神社の階段だったり、終盤で崖で会話したり。

      • 「冷凍イカが凶器」は禁止で

      • 古畑任三郎(というかコロンボ)みたいなのの冒頭の殺人事件が起こってない感じので 食事中の犯人(犯罪を犯してはいない)にしつこく付きまとってごちゃごちゃ質問しつつ、飯をち...

    • 「ロートレック荘事件」おすすめ。

    • 閉鎖空間にしないと外部犯が犯人ですねで話し終わっちゃうからより世界が狭くなるんだよなあ

      • これマジで言ってるんだったらヤバイな。 密室だろうと外部犯の突発的な犯行の線は存在するし、クローズドじゃなかろうが知り合いによる犯行である可能性が消えることは全然ないの...

        • ミステリー物で外部犯が犯人を面白いって思ってる方がヤバいやろ。物語の法則、論理も知らんやべえ奴かよ

          • 本をまともに読まないとこういう想像力のない人間になるんやなあ。

      • 密室殺人とクローズドサークルが混ざってない?

    • コナンや金田一のせいで「ミステリと言えば密室殺人」という誤った考えが広まってしまっているのはつまらんことだと思う。 その風潮に踊らされてやりたがる新人が多いのも嘆かわし...

    • 囲碁や将棋も好きじゃなさそう。

    • ちょっと詰められると突然動機とかゲロ始めるしな

    • そもそも、ミステリ、とはそういうもん。   この世には不思議なことが起きる。狭い部屋でああるからこそむしろ起きる。それは暗く狭い場所に妖怪が現れるようなもの。 探偵役とは...

    • 公平世界願望ってなに

    • 夏樹静子の作風が、ミステリファンから偶然に頼りすぎててどうのこうの、と文句言われてたから、ちょっと読んでみたら?

    • 今の中国クオリティな日本なら、仕掛けを全部氷で作ればガチで自殺認定されそう。乾くまでの数日発見されなきゃいいだけだし

    • 小林泰三の「密室・殺人」が出てこないか ボンクラばっかりやな

    • 増田の指摘はすべて正しいけど、結論が逆。 複雑な現実の社会・人間社会からすべて逃避して、作り物の人形に抽象的な理論の追いかけっこをさせて、それを楽しんで眺めるのがミス...

    • 文豪ストレイドッグスの推理対決での密室ネタは笑った。

    • そう言うジャンルだろ。自分の視野と教養のなさに気付かずに何かを語ろうとする知的底辺が増田で目につくようになった。

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