【小説】CMS導入奮闘記――吉祥寺和男の挑戦

新たなウェブサイトの完成、そして――ウェブマネ課が進むべき道/【小説】CMS導入奮闘記#最終回

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コラムCMS導入がもたらす企業の変化

始めは、運用の効率化がCMS導入の「目的」だったが、導入後にマーケティングを行うための「手段」であったと気づくことは多い。

CMSが導入されていないサイトを考えてみよう。一度作成されたコンテンツ(ページ)を見直すことがあるだろうか? 文言・画像・関連リンク、ちょっとした修正でも離脱率の変化は起きる。しかし、CMS導入がされていないサイト、しかも制作を外注に委託している場合、1ページを新しく作成するのも、修正するのもコスト的にはそれほど変わらない。

社内で制作運用している場合は、コンテンツ修正をできる余力が部門にないことがほとんどだ。重大な間違いがある場合や、他部署から圧力がかからない限り、作成されたぺージは改善のための修正をされることはない。結果として、マニュアルでサイトが作成されている場合、ページはひたすら作成されるのみで改善されることはない。そして2年に1回、大幅にデザインリニューアルをされる。つまり、PDCAサイクルが2年に1回しか回らないという事である。

あらゆるマーケティング活動において、成果を生み出すためには、指標(KPI)にもとづいてPDCAを回す必要があるのは誰もが知っていることだ。離脱率の多いページをいくら生成してもサイトで効果を生み出すことはできず、年に1回しかPDCAサイクルをまわせないのでは、この穴を埋めることは難しい。いくらトップページと第一、第二階層に多額のコンサルティング費用をかけても、ユーザーが通る道に穴があいて入ればすべては台無しだ。その穴を埋めるため、毎月のアクセス解析をもとに、新しく生まれるページの仮説を立て検証し、それを繰り返す。このウェブサイトのPDCAサイクルを実現するのがCMSだ。

一方で、CMSの導入によって現場の作業も大きく変わる。まず、コーディングや連絡、確認などに時間をとられていた担当者や管理者の負荷が劇的に減る。また外注のコストも削減できる。驚くべきことに、CMS導入に成功した企業の担当者の多くは、空いた時間を使って「ウェブマーケティング」という新たな分野に進む。企業のサイトはどうあるべきか考え、アクセス解析をもとに積極的にPDCAサイクルを回し始めるのだ。

企業がウェブサイトで成果を生むために重要なのは、企業情報と発信体制の見える化を行い、KPIをもとにPDCAサイクルを回し、永続的なマーケティング体制を整えることである。CMSの導入が終わったとき、初めてスタートラインにつくことができる。その先にはCRMやSFAとの連携や、総合的なマーケティングとの統合、企業内情報の内部統制といったビジョンと役割が見えてくるはずだ。

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