過去に囚われているのは嫌なもの。心新たに明日に踏み出して行きたい。そう願っていても、人にないがしろにされたり、大きな失敗をしたりした記憶は、何年経っても何度でも蘇っては、自分の足を引っ張ることがあります。そんな記憶にどう対応することができるでしょうか。どのように心の立ち直りを生み出すことができるのでしょうか。精神科医の春日武彦先生に書いていただきました。 【記憶のゾンビ】 幸いにも、わたしは人生観や世界観が一変してしまうような恐ろしい出来事や、途方もなくつらく悲しい事件に遭遇したことはありません。もしそういった出来事や事件と出会っていたら、それらは忘れたくても忘れられない「おぞましい記憶」として頭の中に居座り、たとえ忘れたつもりになっていたとしても、何かの拍子にいきなり(まるでゾンビのように)蘇って心を苦しめるに違いありません。 比較的平穏に人生を送ってきたとしても、恥ずかしい思い出や失望
