ロードバイクの可能性が拡張 ロードバイクが誕生して100年余りの歴史の中で、レース機材は目まぐるしい進化を遂げてきた。新素材の採用や、変速機の精度向上で、工業製品としての性能を高めてきたのである。そんななか、制動を司るブレーキシステムは、ホイールのリムをシューで挟むという機構を長らく貫いてきた経緯がある。しかし、2018年のツール・ド・フランスからUCIレースで本格的にディスクブレーキが解禁されたことで、ロードバイクの可能性が一気に広がった。 ディスクブレーキは文字通り、ホイールのハブ部に装着された円盤状のディスクローターを、キャリパー内のパッドで挟むことで制動力を発揮する。プロのレースで使用される機材では、主に油圧システムが採用されており、ホース内に満たされたオイルの圧でキャリパー内のピストンを押し出すことで制動力をコントロールしている。 昨年のツール・ド・フランスからUCIレースで全面
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