「ねえ、お母さん。フジテレビってずっと記者会見してるけど、いつからやってるの?」
「ばあちゃんが子どものときは、はねるのトびらとかめちゃイケとか、バラエティ番組がいっぱいあってね…」
「本当だよ。他のテレビ局みたいにドラマやバラエティ番組をたくさんやっていて、『楽しくなければテレビじゃない』」なんて張り切ってた時期もあったけど…」
「ばあちゃんの若い頃にね、SMAPっていう人気のグループにいた中居君って人が不祥事を起こしてから…あんなことになったんだよ」
2100年1月27日、フジテレビが記者会見を始めてから75年が経過した。
その間に社長は4人変わり、港区台場のフジテレビ社屋は90年代バブル経済期を象徴する歴史的建造物として登録された。
以前はサザエさんやちびまる子ちゃんといった国民的アニメからバラエティ番組まで数々の人気番組を放送していた。
「私はフジテレビの会見を担当しているのですが、私でこの会見を担当するのは5代目になるそうです。」
「もともと、2025年に起きた中居正広氏の性接待報道に端を発する問題の会見だと聞いています。しかし、いつになったらこの会見が終わるのか全く分からないのです」
今、会見場にいる記者たちは皆中居正広の不祥事の後に生まれた記者たちである。
彼らは生まれたときから、フジテレビにチャンネルを回すと会見の映像が流れていることしか知らない。
もう、フジテレビ側も記者側も全く事件を体験していないのに、ずっと会見を続けているのである。
もちろん、それが何のためかは誰も知らなかった。ただ、社長一人を除いて。
長い会見の最中、時計が昼の12時を指したとき、社長が突如口を開いた。
「皆様にここまで長くお集まりいただいたのはこの日のためでした。ようやく、全てを終わらせるときが来ました。」
社長はこう記者に告げると、少し笑みをこぼしたかのように見えた。
その瞬間、フジテレビの社屋のあの球体がぼうっと空に浮かび上がった。
そしてある高さまで達すると、球体は強烈な光と爆音を発した。
アルマゲドンが来たのだ。記者たちはそれを悟ったときはもう遅かった。
眩い光線と爆風が吹き荒れる中、どこからともなく社長の声が聞こえてくるようだった。
「皆さん、覚えていますか。そうです『きっかけは、フジテレビ』」さようなら、さようなら……」
最後の言葉だった。社長以下フジテレビの取締役陣は爆音と爆風とともにどこへともなく姿を消した。
会見はノアの方舟だったのだ。このために記者たちは集められたのだった。
新しい世界の希望として。パンドラの匣を開けて最後に残るのは、希望なのだ。
残された記者たちは茫然と立ち尽くすほかなかった。
やっとのことで廃墟と化した社屋の外に出ると、見渡す限り人工物は消え去っているようだった。
景色らしい景色といえば、海中に突き刺さったレインボーブリッジの残骸と、遠くに望む富士山だけだった。
もう、生きている人類はいないのだろうなと記者たちが悟りかけていたとき、どこからともなく
という声が聞こえてくるようだった。
記者たちは即座にその声に耳を傾けようとしたが、すぐに風でかき消されて聞こえなくなった。
ギリギリキノの旅とかでありそう
社長変わらなすぎワロタ
風の名はアムネジアみたいに、最終的には謝罪する人も記者も全部ロボットに置き換わるとか、 一定時間で記憶を忘れさせられてロボットみたいに動く人間になっちゃって、 永遠に謝罪...
“人気のグループにいた中居君って人が不祥事を起こしてから”違うよ。中居君とフジテレビの幹部が共謀した不祥事だよ。現在進行形の事案で歴史修正を入れてくるのはやめよう 75...
オブジェクトクラス:Euclid 特別収容プロトコル: SCP-0127F-JPは日本国内のテレビ局であるフジテレビ(以下「対象施設」)で継続的に発生している異常現象であるため、物理的な収容は...
SCPのこういうやつに作れる人って頭いい人に感じるわ
おばあちゃん、長生きだな。いつまでも元気でいてくれ
なんだこれ、、