島根県益田市の介護老人保健施設「くにさき苑」で平成30年、入所していた90代女性が転倒、死亡したのは施設側の過失が原因として遺族が、施設を運営する市医師会に2200万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審は広島高裁松江支部で和解が成立した。1日付。医師会側が解決金300万円を支払う内容。原告側代理人が6日、明らかにした。 原告側代理人によると、遺族は「尊敬する母を失ったやりきれなさや、司法に対する納得のいかない気持ちが残る」と話しているという。 遺族は令和元年10月、市と医師会に賠償を求めて提訴。昨年9月の松江地裁判決は施設側の医師が女性の転倒後に頭部のCT検査を実施せず、病院に入院させる措置を取らなかったとして過失の一部を認め、医師会に220万円の賠償を命じた。市に対する請求は棄却し、遺族は控訴せず確定した。一方で医師会に対する判決に関し遺族、医師会の双方が控訴していた。 1審判決によると、女
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