「いもこ列車」の愛称で親しまれ、鉄路を走る状態で保存されている蒸気機関車(SL)が山形県河北町にある。かつて町内を走っていた軽便鉄道の面影を復活させようと、35年前に地元の河北青年会議所が購入し、町に寄贈した。新型コロナウイルス禍を経て町は今年、11月までの公開回数を増やし、活性化の起爆剤として活…
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北九州市若松区のJR若松駅に隣接した久岐の浜広場で展示している蒸気機関車(SL)が、今年度で展示を終了することになった。石炭で栄えた若松の歴史を象徴する存在だったが、老朽化が進み、安全上の問題を指摘する声も上がっていた。北九州市は来月2~25日、SLを保存・利活用する人を募集し、無償譲渡する。希望者がいなければ撤去する方針。 SLは1917(大正6)年製の「9600形」で全長16・6メートル、高さ3・8メートル、幅2・6メートル、重量69・3トン。50年に旧国鉄若松機関区に配車され、73年3月まで筑豊本線で運行された。市によると、石炭の積み出し港として栄えた若松まで石炭を運んでいた。廃車後の73年10月に市に貸し出され、駅近くの白山1丁目公園に展示し、89年に現在の場所に移設された。
宮城県大崎市内に保存されている蒸気機関車(SL)3台が雨や雪を防ぐ屋根もない野ざらし状態で腐食が進んでいる。中でも同市鳴子温泉の中山平地区に保存されている1台は内部にアスベスト(石綿)が使われているとして、住民が十数年来、市に対応を求めながら放置されている。市は安全性の確認方法や今後の対応をJR東日本などと話し合い、対策を取った上でSLを保存するか、撤去するか決める方針という。【山田研】 同市内では▽JR陸羽東線中山平温泉駅前▽同線西古川駅近くの児童公園▽岩出山地区の観光名所、城山公園――の3カ所に、いずれも1973年まで同線を走っていた「C58形」機関車が旧国鉄から無償貸与され、展示されている。
茨城県の下館駅から真岡や益子を経て栃木県の茂木駅までを結ぶ第三セクター鉄道の真岡鉄道真岡線。その代名詞といえばSL、蒸気機関車である。 1994年にC12形蒸気機関車を用いた「SLもおか」の運転を開始。1998年からはC11形蒸気機関車も加わり、2台体制で通年のSL運行を実現してきた。1997年には真岡駅の駅舎が蒸気機関車の形にリニューアルされ、2013年にはD51形や9600形などの蒸気機関車が展示されている「SLキューロク館」もオープン。まさに“真岡=SL”として広く知られる存在となった。 SL1台を手放すことに ところが、そんな真岡鉄道から代名詞たるSLが1台姿を消そうとしている。昨年秋、C11形の運行の取りやめを決め、譲渡先を探していることが明らかになったのだ。C12形の1台体制となれば、車両検査・保守の都合もあって今までのような通年運行は難しくなる。いったいなぜ、“代名詞”を手放
搬入された2両目のSLをクレーンで線路に移す社員ら=14日10時20分、埼玉県久喜市の東武鉄道南栗橋車両管区 東武鬼怒川線で蒸気機関車(SL)「大樹(たいじゅ)」を運行する東武鉄道(東京都墨田区)が鉄道保存団体から取得した2両目のSL「C11」1両が14日、埼玉県久喜市の南栗橋車両管区に到着し、報道関係者に公開された。大樹と同じ形式の機関車で、2020年冬をめどに復元し、運行できるようにする。 Web写真館に別カットの写真 日光・鬼怒川地域の活性化などが目的で、SLの復元は大手私鉄として初めてという。2両体制により、1両が長期検査で運休となっても代替の車両を走らせることができ、通年の安定運行が可能になる。
SLの余生に明暗 さびたまま放置の車両も 運命を分けたのは何? 2018/4/20 6:00 (2022/12/8 11:51 更新) [有料会員限定記事]
観光列車のSL「やまぐち号」(新山口駅~津和野駅間)の蒸気機関車「C56形」が、やまぐち号から引退する。車体の老朽化が進み、山口線の急勾配を乗り越えることが難しくなったためで、5月6日がラストランとなる。 JR西日本が発表した。C56は1939年の製造。小ぶりな姿から「ポニー」の愛称で親しまれ、87年から山口線を走り始めた。やまぐち号の大半は、より馬力のあるC57が客車を引いていたが、C56も年に数日、C57と2台で牽引(けんいん)したり、ディーゼル機関車の力を借りたりしながら走っていた。 JR西によると、山口市郊外…
輝きを取り戻したSLを訪れた子どもに紹介する青木渉さん(右から2人目)と一杉夏来さん(右端)=10月下旬、伊豆市の天城ふるさと広場 「デゴイチ」の愛称で親しまれ、伊豆市の市営スポーツ施設「天城ふるさと広場」に展示されている蒸気機関車(SL)「D51-243」がこのほど、県内外の有志による約1年間の整備作業で輝きを取り戻した。同市と縁の少ない人たちがSLへの思いから集い、踏み出した取り組みで、有志は整備をきっかけに地元で活用が進むことを願っている。 整備は静岡市清水区で団体「清水鉄道遺産保存会」の代表を務める青木渉さん(26)が発起人となり、始まった。家族から同広場のデゴイチの傷みが激しいことを聞き、「解体されてしまうかも」との危機感から、会員制交流サイト(SNS)を通じてSL愛好家らに協力を呼び掛けた。 初作業は昨年10月。三島市の楽寿園でSL整備に携わる沼津市の高校生一杉夏来さん(18)
8月10日に東武鬼怒川線の下今市−鬼怒川温泉駅間で運行を開始するSL「大樹(たいじゅ)」の座席前売り券の販売が10日、東武鉄道計176駅などで始まった。午前9時から一斉販売を開始し、運行初日の一般販売分となる往復計3便576席分が3分弱で完売する人気ぶりとなった。 東武鉄道広報部などによると、この日は初日の4~6便分(1往復半)を1席中学生以上750円(小学生以下380円)で販売。目当てのチケットを買えない人も続出した。11日以降は、1日全6便(3往復)計1152席分を東武各駅や旅行代理店を通して販売するという。 日光市今市の東武下今市駅では、午前5時から発売を待つ人の姿も。販売開始時には約10人が集まったが、直後に売り切れとなり驚きの声が上がった。
東武鉄道(東京)の「SL大樹(たいじゅ)」が8日、JR東日本の駅として初めて会津若松市のJR会津若松駅で披露された。駅には、JR磐越西線の「SLばんえつ物語」も並び、大勢の鉄道愛好家らが珍しい"共演"をカメラに収めていた。 JR東や東武鉄道が企画した「会津若松駅SLまつり」の一環。勇壮なSLが並ぶ貴重な機会を一目見ようと、県内外から約5000人が詰め掛けた。 オープニングセレモニーでは、鈴木正晃副知事、根津嘉澄東武鉄道社長、室井照平会津若松市長らがあいさつし、会津と日光・鬼怒川(栃木県)の広域観光進展に期待を寄せた。 SL大樹は9日午前10時~午後2時30分、会津鉄道の会津田島駅(南会津町)でも披露される。
JR山口線を走る蒸気機関車「SLやまぐち号」が16日、今季の運行開始に向けて、試走した。製造から80年を経てもなお勢いよく煙を吐いて走り、鉄道ファンを魅了した。運行は19日から始まり、秋には新しい客車が導入される予定で、地元では期待が高まっている。 同号は午前5時、別の蒸気機関車を連結し、2両編成で新山口駅を出発。煙を上げ、時折、汽笛を鳴らしながら走った。津和野駅(島根県)で折り返し、午後1時頃、新山口駅に戻った。 同号は、1937年に製造された「C57形1号機」で、同線沿線の住民や自治体の要望を受け、79年から走り始めた。例年、新山口―津和野駅で、冬季を除き、土、日曜、祝日を中心に運行されている。昨年11月までの累計乗客数は約222万人に上った。 運行が始まる19日は、新山口駅で出発式が開かれ、同号の正面に誕生80年を記念するヘッドマークが取り付けられ、午前10時50分に出発する。19、
公園などに展示している蒸気機関車(SL)の解体、撤去が全国で相次いでいる。1970年代のSLブームに乗って展示が始まったものの、野ざらしにされたり、老朽化して穴があいたり。補修のコストがかさんで、自治体のお荷物になっているためだ。 ほったらかし 車体はさびつき、表面はぼろぼろ。さいたま市中央区役所の敷地にある9600形のSL「39685」は、粘着テープで穴をふさいだ上に、黒く色を塗った跡もあった。 SLは1920年に製造され、貨物列車として全国を走った後、72年から展示されている。屋根はなく、10年前に塗装をやり直して以来、ほったらかしだ。 昨年、枕木が朽ちるなど老朽化が進んで危険なことがわかった。修繕の見積もりをとると、クレーンでSLを持ち上げて枕木を交換し、車体を修理すると4800万円。解体なら1200万円。「5千万円近くかけてこの先も維持管理費が発生するのは、市民の理解を得られない」
埼玉県久喜市。東武鉄道南栗橋車両管区内の「SL検修庫」には、50年ぶりに再び東武の線路を駆ける蒸気機関車C11形207号機の“再起動”にあわせ、試運転線や仮設ホームなどが出現した。24枚の写真とともに見ていこう。 日光線の線路から最も離れた位置、南栗橋車両管区の北西にあるSL検修庫は、車両の一部を持ち上げられるジャッキや、けむりを換気するファンなどが設置された余裕のあるスペース。検修庫には2線の線路が敷かれていて、南側で入出庫線とつながっている。検修庫入り口付近の枕木は木製を採用している。 「火入れ式」が行われた9月12日時点で、同管区東側の一般道に沿うように、新たに線路が敷かれていたのを確認した。聞けば、この線路が蒸気機関車たちの試運転線だという。試運転線の途中には、仮設ホームの姿もあった。さらに南側には、コンクリートの基礎がつくられていたが、この物件については「ちょっと具体的にはまだ伝
鳥取県の第三セクターの若桜鉄道(本社・同県若桜町)は12日、5月1日を語呂合わせで「恋の日」とし、同社が保有する蒸気機関車(SL)をピンク色に塗装して走らせることを発表した。 塗装されるのは、1938年製のC12型167号機で、5月1〜8日の期間限定で若桜駅構内を走る。鳥取県では、第三セクターの智頭急行が2013年6月に恋山形駅(智頭町)をピンク色に塗り替えたことをきっかけに、ピンク色のカレ…
蒸気機関車(SL)が29~31日の3日間、銚子―佐原間を走る。JR東日本千葉支社の房総観光キャンペーンの一環で、県内をSLが走るのは3年ぶりだ。 SLは「デゴイチ」の愛称で知られるD51で、レトロな車両6両を連結し、反対側はDE10ディーゼル機関車となっている。 1日1往復。銚子から佐原に向かう午前は「DL佐原」としてディーゼル機関車が先頭となり、逆に佐原から銚子に戻る午後は「SL銚子」としてD51が先頭になる。 87年以降、県内のSL運行は… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。
大井川鐵道(静岡県)は12月22日、同社が大井川本線で運用しているC11形蒸気機関車2両のうち、190号機の除煙板(デフレクター)を「小倉工場式切取除煙板(通称:門デフ)」に変更すると発表した。2016年の1月から3月にかけて運行する。 C11形190号機は1940年、川崎車輛(現在の川崎重工業)が製造した蒸気機関車。九州の国鉄線で運用され、1974年に廃車された。その後は熊本県八代市の個人が所有していたが、2001年6月には大井川鐵道入りして再整備され、2003年7月から大井川本線のSL列車で運用を開始した。 蒸気機関車の先頭部両脇にはデフレクターが装備されていることが多く、これによって気流を変化させ、煙突から吐き出される煙が車体や運転台にまとわりつくのを抑えている。しかし、デフレクターの下部には蒸気機関車の駆動力を伝えるシリンダーがあるため、保守面では「存在が煩わしい」(大井川鐵道)も
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