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野副州旦・富士通元社長が自身の辞任を無効とし、真相究明を求めている。これに対して富士通が反論。主張する辞任の経緯は野副氏と全く異なる。真相が明らかになる場は今のところない。辞任騒動の謎は深まるばかりだ。 事実は1つのはずなのに、立場の違いでどうしてこうもストーリーが異なるのだろう。 3月15日、富士通元社長の野副州旦氏は横浜地裁川崎支部に取締役としての地位保全を求める仮処分を申し立てた。その際、同氏と富士通の双方が裁判所に提出した証拠によると、それぞれの“事実”はこうだ。まずは野副氏。 野副氏と鳥井氏にメールやり取り 2009年9月25日午前8時30分。東京都港区にある富士通本社32階の来賓会議室に野副氏が向かうと、室内には間塚道義会長、秋草直之・取締役相談役ら6人が待っていた。 6人のうちの1人、山室惠監査役は野副氏が主導していた富士通子会社のニフティ株式売却計画で、同氏が関与させようと
まさに前代未聞。社長の立場にあった人物が「最高実力者」と公開で大ゲンカを始めた。名門企業は説明責任を回避。この一件、陰謀の匂いがする。 ドンがそこにいた 「最近では、私と少しでも関係のあった人を降格するというような粛清の人事が行われているとも聞いています。自由な言論が保障されている現代の日本において、人事権の名のもとに、独裁専制的なことがまさか起こっていないだろうな、と危惧しています。 このような背景で今回の行動になったことを、ぜひご理解いただきたいと思います」 昨年9月25日、突然社長辞任を要求された野副州旦(のぞえくにあき)氏(62歳)の爆弾告発によって、富士通の激震が続いている。 4月7日には、ついに弁護士とともに会見し、会社側に二人の取締役を訴えるよう請求したことを明かした。 野副氏は実名を明かさなかったが、ターゲットは、富士通の「ドン」と言われ、人事権を掌握していた元社長・秋草直
ここに、「辞任取消通知書」と記された1通の文書がある。 4ページにわたるこの文書は2月26日付で、富士通の間塚道義代表取締役会長兼社長に内容証明付き郵便として送付された。送付者は前社長であり、現在も相談役を務める野副州旦氏を依頼人とする、代理人の畑敬弁護士である。 時計の針を5ヵ月巻き戻した昨年9月25日、富士通は突如、「野副前社長より、病気療養のため代表取締役社長および取締役を辞任する旨の申し出があり、これを受理した」と発表した。 同日午後の記者会見の席上で、代わりに社長を兼務することになった間塚会長も、「今日、会社に来た野副氏から取締役会の前に直接、治療に専念したいため社長の職をまっとうできない、という趣旨のことを言われた。(出社した野副社長が会見に出席しないのは)単に体調の問題だと聞いている」と発言している。 その前日まで精力的に動き回っていた社長の突然の病気辞任は、メディアにも、株
昨年9月に富士通の社長を辞任した野副(のぞえ)州旦(くにあき)氏が、社長辞任の取り消しを求める文書を同社に提出していたことが4日、わかった。文書では臨時取締役会を開き、本人による釈明の場を設けるよう求めている。同社は社長交代の理由を野副氏の「病気療養」としていたが、同氏側によると、取締役会直前に秋草直之取締役相談役らから「『社長として適切ではない』と言われ、辞任を迫られた」という。 富士通は記者会見で、「野副氏から、病気を理由に社長を辞したいと申し出があった」と説明。「病気の詳細については本人のプライバシーにかかわるので、これ以上申し上げることはない」と発表していた。 野副氏側が富士通に提出した文書などによると、富士通の取締役会が予定されていた昨年9月25日朝、出社した野副氏は、秋草氏や間塚道義会長(現会長兼社長)ら同社の幹部数人がいる部屋に呼び出された。子会社の株式売却交渉に絡み、「
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