チャレンジ精神 イギリス人女性を主人公にした創作落語など、新たな落語の可能性を模索するオレット COURTESY OF DIANE ORRETT リバプール出身の英語落語家、ダイアン吉日(本名ダイアン・オレット)にとって、秋は忙しい時期。全国の学園祭や祭りの出演で多いときは週6〜7回、高座に上がる。出囃子はビートルズの「イエローサブマリン」だ。 落語を生で見るのは初めてという若い日本人の客も多い。だがシンプルな英語なのでわかりやすく、一度噺を聞けばかなりの人が興味をもつ。登場人物は威張った侍や腰の低い宿屋の主人など、何世紀も前の日本人だが、「今でもどこにでもいそうな人」ばかり。だから国籍を問わず観客は感情移入できると、オレットは語る。 来日当初に英語落語の先駆者、桂枝雀の公演を見て落語に興味をもった。噺家が一人正座しているだけだが、何人もの人物を演じ分け、扇子などを器用に使って動きを出す。
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