ウォール街のトレーダーは過去2年間、価格やファンダメンタルズ、経済情勢を問わず、市場で最も注目されている銘柄を追うだけで利益を上げてきた。そうした時代は、終わったようだ。 トランプ米大統領の政策を受けた成長鈍化や貿易の不確実性の高まりへの懸念が、にわかに市場に打撃を与えるようになった。その結果、最近の市場のラリーをけん引してきたモメンタムトレードが止まりつつある。 2023年と24年はテクノロジーや通信、一般消費財セクターがS&P500種株価指数を主導したが、今年は投資家の投げ売りで下位に沈んでいる。ヘルスケアや生活必需品といった株式市場での典型的な安全資産が、25年のけん引役だ。 ロス・キャピタル・パートナーズのチーフ・マーケット・テクニシャン、JC・オハラ氏は「ディフェンシブ銘柄の上昇を見ると、投資家はさらに守りの姿勢を強める」と指摘した。 S&P500種は27日に再び下落した。年初こ
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