日本相撲協会は25日、大相撲春場所(3月9日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表した。
新横綱に昇進した豊昇龍(25=立浪)が、大阪市内の部屋で会見に臨み、横綱として臨む熱い決意を語った。
柔和だった表情がピリッと引き締まった。頂点にしこ名が載った番付表を目にしての感想。「うれしいです。うれしいけど、すごく責任がかかる」と話し、「ちょっと怖い。やっぱり責任が大事なので」と綱の重みをあらためて感じた。
「(心境は)やっぱり変わるでしょ。今まで通りとはいかないし。責任を持って引っ張っていかないとの思いもある」
初場所後、昇進を果たしてから多忙を極めた。その現実もしっかりと受け入れた。「忙しいといえば言い訳になる。照ノ富士関(=現親方)からは『横綱として自信を持って盛り上げていって』と言われたのでもっと頑張らないといけない。明日(26日)からしっかりけがしないよう、いい稽古をしていきたい」と責任感を強く示した。
それは春場所への「決意表明」にも詰め込まれた。いきなりのひとり横綱に「最初から責任高くないですか」と苦笑いしつつ、「まあ勉強としてやりたい。横綱のプレッシャーとかすべて体で感じたい。(春場所は)何があっても休場しない。負けても休場しない。最後まで横綱としてやり通します。相撲をとるのが僕の仕事なんで。仕事しないと意味ないでしょ。だから最後までやります」。
場所前は出稽古も考えながら、スケジュールを組む。「自信持っていきます」。横綱豊昇龍は番付の頂点に立つ者の責任感を全身から漂わせた。【実藤健一】